YELLOW ページ5
突然軽装で夕暮れの街に出て行ったすばるくん
露骨にイライラする章ちゃん
窘めようとしても苛立たせてしまう
すばるくんじゃなくても俺がおったらええやんか
そんな声も届かず章ちゃんは同じような服装でビルを飛び出す
章ちゃんをまともに追いかけても追いつかれへん
多分あそこ、前言ってた屋敷
急いで向かうと章ちゃんの姿に追いついた
塀を飛び越えて庭に入ると真っ赤な肌で夕陽の中に立ち尽くすたつと突き飛ばされたすばるくん
すばるくんを助けようとする章ちゃん
すばるくんを突き飛ばせたようなやつを俺が助けられるとは思われへん
章ちゃんとすばるくんの間に入ってたっちょんを助けるように言ってすばるくんを2階に上げる
2階には目を閉じて寝ているように倒れるヒナちゃん
2人とも皮膚が酷い状態になってる
屋敷を駆け回ると水道を見つける
水が出る
近くにあった洗面器に水を入れて一緒にタオルを持って行こうとする
一応2人の友達やし隆平くんに報告せな
ワンコール目ですぐにつながる
亮「隆平くん！急いで2丁目のでっかい屋敷に来て！」
隆「え？どうしたん？」
亮「ヒナちゃんが、ヒナちゃんが死んだ」
隆「…え？」
亮「たつが、大変やねん、ショックで死のうとして、なんでもいいから早く来て！」
洗面器とタオルを持って部屋に入る
自分のことを後回しでたつの世話をするすばるくん
それを眺める章ちゃんの顔には何の感情も浮かばない
突き飛ばされたすばるくんの目からは涙がひとすじこぼれる
あぁ、そんな顔したら章ちゃんが
拳を強く握る章ちゃん
床にはポタポタと赤い水滴が落ちる
俺たちの方は見向きもせず出て行くすばるくん
章ちゃんの手首を握ると振りほどかれる
亮「章ちゃん、なんでそんなすばるくんばっかり…」
口から出てくるのは気の利かない言葉
章「亮なんか、ほとんど人間みたいなもんやん、亮に俺の、俺らの何がわかんねん」
俺と目も合わせず出て行く章ちゃん
亮「俺は、、俺は、どっちなんよ」
人間の親にも捨てられて、ヴァンパイアの章ちゃんにも捨てられて、、
どっちかになりたかった
もし俺が完全な人間やったら
もし俺に章ちゃんとかすばるくんと同じようにヴァンパイアの血が半分入ってたら
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コーヒー豆雛子(プロフ) - ぴーちさん» ありがとうございます！このオチにつなげるために幸せな話書いてたので嬉しいです！ (2017年5月25日 22時) (
レス) id: ba30615289 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーち(プロフ) - うああああ！！切なすぎます…胸が苦しいです。最初の方が幸せな感じだったからか、なおさら来るものがT_T やっぱり文を書くの上手ですよね。次回作もさっそく読もうと思います。 (2017年5月25日 6時) (レス) id: 70f4b4b62f (このIDを非表示/違反報告)
コーヒー豆雛子(プロフ) - マコロイドさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけてとても嬉しいです！ (2017年5月24日 20時) (レス) id: ba30615289 (このIDを非表示/違反報告)
マコロイド(プロフ) - どうなるか楽しみにしながら読んでいましたが報われない思いが多すぎて涙目になりながら終盤は読んでいました。やっぱりコーヒー豆さんの書く話が好きだと改めて感じました。これからも他の作品の更新楽しみにしてます (2017年5月24日 14時) (レス) id: b53cbbebf0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：コーヒー豆雛子
| 作成日時：2017年5月15日 21時
