KILL OR DIE

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侯「ヒナが俺に惚れてることくらい分かってんねやろ？だからそんな必死になってんねやろ？」

ほんまムカつくこいつ…

忠「お前は、お前はヒナちゃんをどう思ってるねん」

侯「そんなんお前に言う必要ないやろ」

忠「ちっ、で、何でダイエットしてんねん」

侯「もう生きていくのが嫌んなってん」

忠「はぁ？」

侯「お前、俺が何歳に見える？」

何の話や

忠「30、とか？」

侯「まあそれでええわ、半年に1回食事が必要、今まで一体何人殺して生きてきたと思ってるん？」

忠「今更罪悪感感じてるん？」

侯「お前みたいな中途半端なヴァンパイアには分からへん」

忠「そうやって分からへん分からへんって拒絶するから分からへんねやろ！言わんかったらわからんわ！」

侯「黙れや！お前に、今まで人間なんてただの食べ物やと、会話なんてただのゲームやと思ってきた、こんな惨めなやつが優しくされて、抱きしめられたときの気持ちが、分かんのか…」

忠「分かったんならやり直せや、間に合うやろ」

侯「うるさい！黙れ！だから分かってないねん、俺には自分が死ぬか、殺すかしか選択肢はないんねん」

忠「じゃあさっさと死ねばいい、ヒナちゃんを傷つけるやつなんか、さっさと死ねばいいねん」

急に高笑いしだす

不気味な高い笑い声が部屋に反響する

忠「何がそんなに面白いねん」

侯「…はぁー、これは俺の最後の賭けやねん」

笑いすぎてこぼれた涙を拭きながら不気味な笑顔で答える
ちょっとだけ同情してた気持ちは冷たく心の中に跡形もなく消えていく

忠「どういうことや」

侯「あいつが1ヶ月以内に来たらあいつを食べて一緒に死ぬ、来なかったら1人で死ぬ」

唇の右端を上げながら楽しそうに話すこいつの勝手すぎる賭けに腹が立って胸ぐらに掴み掛かる

忠「ふざけんな」

侯「俺は今めちゃくちゃお腹空いてんねん、ヒナちゃんが目の前に来たら抑えられへん、だからこれは神が決めんねん、俺をこんなやつにした神がな」

忠「…狂ってる」

目の前の目が光を吸い込む
薄暗い中でもそこだけが闇に包まれたような、見てると自分まで吸い込まれるような気分になる
これが、黒く光るってことか


気味が悪い


ぎー、ぎー、ぎー、ぎー、
という床の軋む音

侯「お前があんなドアの開け方するからや」

どんどん近づいてくる
扉の前で誰かが止まる

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