BAD ESCAPE

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1時を回った頃
玄関の開く音がしてしばらくするとリビングにジャッキーが入ってくる

Ja「ごめん、遅なった」

品の良いしっかりした素材の大きめのTシャツに細身のパンツを合わせたシンプルやけどスタイルの良さがわかる服装
お酒を飲んだのか顔が少し赤い

Jo「なんかあった？」

ジャッキーが水を冷蔵庫から出して勢いよく飲んで俺の横に座る

Ja「うんう、話弾んでくれたからバーで飲み直して追加で情報ゲットしてきただけ」

Ma「途中で連絡入れろよ、心配したやんけ」

Ja「ごめん」

Ma「で、どうやった？」

Ja「基本1人でおるのが好きやから見張りは最低限らしい、でも本人がかなり武道嗜んでるらしいから気をつけなあかんと思う、拳銃の腕も相当らしいしいつも持ち歩いてるみたいや」

Ma「じゃあ本人を油断させなあかんな」

そのパターンやと顔見知りになってるジャッキーが正面から入って油断させてからやるのが1番早いな

Ja「…うん」

マックへの返事に少し間が空いたのが気になってジャッキーの方を向くと少し低い位置にある髪からシャンプーや色んな甘い香りが鼻を抜けた
やましい想いが頭をもたげかけたから慌てて前を向く

Ma「ジャッキーがメインで入ってトッポに片付けてもらう、バックアップはガムで明日決行する」

Jo「うん、それが妥当やな、俺はもう次の仕事入るわ」

Ja「それ、俺外してもらうことはできへん？」

唐突なジャッキーの発言に意味がよくわからなくてマックも俺も固まってしまった
俺から見てもマックに絶大な信頼を置いてることがわかるジャッキーがマックの作戦を拒否するなんて初めてかもしらん

Ma「何言ってんねん、仲良くなったんやろ」

怪訝そうな顔をしながら聞き返すマック
ジャッキーの表情に変化はない

Ja「うん」

しかもマックが言ってるのは定番の作戦
なんで断るのか分からへん

Ma「本人を油断させるのが1番大事やってお前が言うたんやろ」

Ja「最初は1人で潜入？」

Ma「そりゃな…、トッポが急について行ったら怪しまれるしトッポが部屋に潜んでジャッキーが油断させてる間に片付けるのが1番やろ」

Ja「それやったら俺1人でもよくない？薬だけもらって」

Ma「お前言うてることめっちゃ矛盾してるで、行きたくない言うたり1人で行かせて言うたり」

Ja「1人で行ってパッと片付けて帰ってきたええやん」

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