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変に言葉を濁す彼を不思議に思いながらも、私はふと出てきた疑問を口に出す。
「私、死んだ？」
「何故そう思う？」
「何となく、感覚的に。」
意識を失う前、私は確かに呪霊にやられたはず。しかしこの空間では失ったはずの左腕もあるし。受けた傷も、痛みもない。
「いや、死んではない。だが、事切れるのも時間の問題だな。」
「ああ、そう。」
そうか、もうすぐ死ぬのか。高校一年生、やりたいことはまだまだあったけれど職業上仕方のないことか。
来世はどうか、どうか普通の家庭に生まれますように。
なんて、心の中で願っておくことにしよう。
「怖くないのか。」
「何が？」
「死が、だ。お前は生にあまり執着ないように見える。それが不愉快だ。」
「貴方には関係ないでしょ。」
「面白くないな。」
「あー、でも、何が何でも私を死なせてくれない面倒な男が一人。いるんだよね。」
そういえば宿儺はあからさまに顔を顰める。
「奴は気に入らん。」
「だろうね。きっと私が死んだら黒魔術でもなんでも使って生き返らせるだろうよ。」
「しつこい男は嫌われると、教えてやれ。」
「何度も言ってるんだけど。」
聞き分けの悪い人なんだよ。
いつまでも、私を一人にはしてくれない。過保護もいいところだ。
きっと地獄の果てまで追いかけてくるだろう。
「だが、お前のその顔は嫌いではない。」
「性格悪いね。」
「誉め言葉だな。」
人の嫌がる顔が好きだなんて、全く嫌な人だ。
しかしこうして話しているだけならばまるでお爺ちゃんだ。
「ねえお爺ちゃん。」
「殺されたいか？」
「やだ、冗談も通じないの？」
「貴様…」
「怖い怖い！その手を降ろして！」
「…まあ良い。」
振り上げた手を、そのまま私の頭に下ろした。
すると遠退いていく意識。
「貴様にはまだまだ楽しませてもらえそうだ。」
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shinox2(プロフ) - 更新ありがとうございます！！ (2021年10月6日 0時) (
レス) @page31 id: 947326f28f (このIDを非表示/違反報告)
ハナ - すいません誤字ってしまいました...これからも頑張ってください！ (2021年8月14日 14時) (レス) id: a20e372e06 (このIDを非表示/違反報告)
ハナ - 前回の作品から来ました！めっちゃ続き楽しみです！これからも頑張ってくださ！！応援してます (2021年8月14日 14時) (レス) id: a20e372e06 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：巫女@桜 | 作成日時：2021年8月13日 0時
