勝負(続き) ページ8
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床についたと思った私は、咄嗟に閉じた目をあけてみると、頭を万次郎の片手で抱えられ、もう1つの万次郎の手が床につき、まるで床ドンのような状態になった。そしたら万次郎が、
マ「オレの勝ち」とニカッと勝ち誇った顔をして私を見る。
ドクンッ…
負けたらしい。悔しいくらい、私のことをいかに傷つけないようにと隙を狙って瞬間に技を出していた。万次郎はやっぱり強かった。てか、ドクンッてなんだ。胸がドクドクしてる。変な感じ。
まあでも、
『うん、私の負けだね』ニコッ
素直に私は負けを認めた。
マ「…ッ…まぁ当たり前だけどな、七小のマイキー様だからな」と言い、私から顔を背けて耳を赤くしていた。
そんなことより…
『手加減したでしょ。気づいてるよ』
万次郎は私に傷も付けてこなかったし、技もわざとあててこなかった。それに気づいていた私。
マ「あーばれた笑 オレはさ、女には手出さねぇの。ましてや好きな女の子になんて手出すわけねぇだろ。ばーか」
ふーんといって、赤くなった自分の頬を冷ましつつ、道場の縁側を一緒に歩いていたら
でも、と万次郎が言う。
マ「強えよA。そこら辺の奴らより全然強い。もっと気に入った!」ニカッ
『…へ?』と間抜けな顔をしていると
マ「もう帰ったほうがいいかもよ、今日場地もいないし、1人なんだから。暗くなるぞ」とコツンと頭に拳がのった。
『ううん。もーすこしいる。』
マ「あんま遅くなんなよ?」
…
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作者名:みこ | 作成日時:2021年9月11日 14時