拾肆 ページ14
質問攻めが終わって、授業が始まり、隣の席の田沼くんに教科書を見せてもらった。
クラスメイトは、話しかけてくれる子ばかりで、優しい子が沢山いた。
不安もあったが、仲良くなれそうで、安心した。
けれど、肩や腕に妖怪が乗っているため少し、重い…。耐えれるかな…。
そんなこと思いつつ、五時間もある授業がようやく終わった。
一日中、教科書を見せてくれた田沼くんにお礼を言おうと思い、席を立った。
「田沼くん、今日、教科書見せてくれてありがとう。」
「いや、いいよ。ここにはなれそうか?」
「うん。少し不安もあるけど、楽しそうだ。」
「そうか。それは良かった。」
「それじゃまた明日。」 「またな。」
そんな話をし、帰路についた。
帰路についている途中、妖怪達の話し声が聞こえてきた。
珍しいと思いながら、耳をすませた。
「おい…し…る…か?我々が…見え…人…こと…」
「あぁ…しかもなんと!…夏目レ…コ…のま…らしいぞ……!!」
「ひえ…おそ…し…!!…」
思わず、声が出そうになった。
夏目…??夏目といったか?
夏目?もしかしてあの夏目くんだろうか。
まさかこの街にいるのだろうか。いや、もしかしたら、聞き間違えかもしれない。
でも。
もし、もし、この街にいるのなら、会いたい。人目でもいいから見たい。
彼のことを考えるだけで心拍数が上がる。
そんな話が聞こえる中、慣れない地で少しの期待を持ちながら、家に向かう足を早めた。
231人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あまね(プロフ) - 四年越しでも愛してます (10月4日 19時) (レス) @page27 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
ネギトロ81194 - あぁ、、好き、私が一番求めていた感じの作品だ、、、!ドストライク!!続き待ってます!頑張って下さい! (2019年12月3日 20時) (レス) id: 8e841cc71d (このIDを非表示/違反報告)
きなぽ - これからどのように絡んでいくのか、楽しみです(^-^) (2019年11月19日 20時) (レス) id: c02891666d (このIDを非表示/違反報告)
桜愛 - 続きが楽しみです!頑張ってください! (2019年11月17日 3時) (レス) id: 193d98d6bf (このIDを非表示/違反報告)
幸人 - これは良作 (2019年10月7日 15時) (レス) id: fa5f2782df (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:夏都 | 作成日時:2019年9月2日 3時