ポアロで会いましょう【安室透】2

Angel4 ページ49

定期的な機械音。



目を覚ますと、そこは知らない天井だった。
機械音は自分に繋がれた心電図モニターの音だった。


「…？ここは…」
「A！！！…よかった…」
横を見ると不安そうな表情の零くんがいた。

「あれ？…零くん？」
「なんてことしたんだ！！！」
怒られた。
そりゃそうか、撃たれた上に黒ずくめの女性に姿を見られてしまった。
「ご、ごめん…気づいたら体が勝手に動いてて…」

「それだけじゃない。ベルモットは君に気づいた」
「…？うそ…」
「嘘じゃない…何してるんだ…っ、本当に！」

「ごめん…なさい…」

声を荒げる零くんに、自分がしたことの重大さを痛感する。

「…怒鳴ってごめん。でも…無事でよかった」
「いや…ごめんなさい…せっかく変声期まで作ってもらったのに私…」


「済んだことは仕方ない、これからのことを考えよう」
「…うん、ごめんなさい…。」



あとで看護師さんに聞いた話では、零くんは私が手術中ずっとついてくれていたらしい。目を覚ましてからもずっとそばにいてくれた。

入院は3週間ほどだそう。
私が入院したと言うことはコナン君に伝わり、蘭ちゃん園子ちゃんにも伝わった。

すぐにふたりとも泣きそうな顔でお見舞いに来てくれて、良い友達を持ったな心底嬉しかった。

続編　＆　作者→←Angel3

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す