ポアロで会いましょう【安室透】2

Angel2 ページ47

Aside





今日は同じ職場の同僚が怪我をしたと言って病院に来ていた。
もう帰る頃、病院の受付の前を通り、出ようとした時。

そこでたまたま零くんと腕を組んで歩いていた女性を目撃した。
…あの人…もしかして黒ずくめの…？


危険だとわかっていた。
でも体は勝手に動いていて、その女性の跡をつけていた。もしまた零くんを危険に晒すなんてことがあったら許せない。


女性は誰かを追ってるようで、アパートの外階段を駆け上がっていった。

そこに着いていく私。なんで行ってるんだろう。気付かれれば命はないかもしれないのに。




すると、アパートの上で銃声がした。
…っ！？
駆け上がると、黒ずくめの女性であろう人が目の前の男に銃で足を撃たれていた。

女性は倒れて逃げられずに居た。
男はそんな女性に銃を構える。

このままじゃ…あの女性…っ



咄嗟に銀色の長髪の男が路地裏で男の頭を撃ち抜いた光景が頭をよぎる。

もうあんなの見たくない…





咄嗟に体が動いた。

男が引き金を引く寸前、女性を庇った。
その瞬間、ダン！と銃声がなる。

「…っあぁ」

腕に燃えるような痛みが走る。
…撃たれたんだ


でも、女性は無事みたい。


すると男が階段を降りようとした。
止めようとするも、女性に止められる。
「…っでも…」

「大丈夫よAngel(エンジェル)、仲間が来るわ」



すると下で男のぐわぁ！と言う悲鳴。

とともに誰かが階段を駆け上がってくる。


私は女性を庇って上がってくる人物に警戒する。
しかし目の前が霞んできた…。

「…あなた、勇気があるのね。自分が死んでたかもしれないのよ」
「いえ…体が勝手に」
「！？あ、あなた…もしかしてバーボンの…」

女性が何かを言いかけた時、階段の足音は近づいてすぐ後ろで止まった。

「…！？」
「バーボン、ごめんしくじったわ。それより彼女、早く病院へ。私を庇って撃たれたのよ」

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