心を逮捕されました。2【降谷零】 (ページ6)

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車を発進させようとした時…思いとどまった。

これから行くのは爆弾の確認。

　
もしかしたら、命を落とす可能性だって充分にある。
犯人の遠隔操作により、爆破させられることだって十二分にあり得る。

一応…、降谷さんには連絡しておこう。

これが最後の連絡になるかもしれないのだから。

降谷さんに電話をかけるためスマホを取り出す。

電話履歴から"降谷零"をタップした。

Prrrr…

「もしもし」

「…降谷さん。」

「うん、どうしました？」

…いつもの降谷さんの優しい声に、胸の奥が熱くなる。

「っ…降谷さん。」

どうしよう、視界がぼやけて…っ

「もしかしてAさん、泣いていますか？」

…っ、なんでわかるの

スマホの受話器部分を手で塞ぎ、ふぅ、と深呼吸する。

「今から、爆弾があるかどうか確認しにいきます。もしかしたら…命を落とすかもしれない。遠隔操作により爆破させられるかもしれない。なので伝えておこうと思って」

「…っ、何だって！？」

「じゃ…「待って」

？…
電話を切ろうとしたが止められた。

「僕もある程度の爆弾は解体することができます。一緒に行ってもいいですか？Aさん。…いや、ついていきます。」

「で、でも…危険な場所に降谷さんを連れて行くわけには…」
「それは僕が誰よりも貴女に思ってることです」

…っ、降谷さん。

「…わかりました、じゃあ今から車を出しますから、降谷さんは準備して待っててください」
「了解しました」

爆弾の解体なんて、できたんだ…
何でもできるな、降谷さんは。

心強いや。
ブォン、と鳴らして車を出した。