心を逮捕されました。2【降谷零】 (ページ33)

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「あの…」
ごほん、と咳払いしてメガネをくいっと掛け直した風見さん。

「あ…」
「風見、僕の恋人だ」

「え、ふ、…こ、こいびっ！？」
(えぇ！？降谷さんの！？！恋人！？)

後退りする風見さん。

「先程も自己紹介しましたが…工藤Aです。零…降谷さんとは私の世界で出会って、色々助けてもらいました」

世界？助け…？
風見さんの頭の上にははてなが飛んでいた。

「あぁ、何故かわからないけど、僕は２ヶ月間Aの世界に居たんだ。」

「降谷さん…頭…」

風見side

咄嗟に、頭強くぶつけたのでは？と言いそうになったが殺気を感じたので言うのを辞めた。

「しかし…そんなことが現実にあるのでしょうか？」

「僕も初めは自分の目で見たもの全て疑ったさ。でも…ほら、見てみろ。」

そう言って見せてもらったのは向こうの世界で使っていた降谷さんのスマホ。

工藤Aさんからのメールが全てみるみる文字化けしていく。

「…っ！？」
「あるんだ。不思議だけどな」

「しかし…いつかは、工藤さんは向こうの世界に帰ってしまう…ということでしょうか？」

そう言うと、工藤さんは寂しそうに俯いた。
「私は…向こうに帰れなくてもいい。零と一緒にいれるなら…。」

と言って。