心を逮捕されました。2【降谷零】 (ページ28)

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降谷side

僕はそれから風見に肩を貸してもらい、瓦礫の中の足場が悪い中、外に出て風見の運転で病院に運ばれた。

病院に着いてすぐ処置されたが、命に別状はないらしい。
とりあえず今日1日様子を見て、何もなければ退院だそう。

Aと過ごしたあの2ヶ月は何だったんだ…

考えにふけっていると、風見がノックして部屋に入ってきた。
「降谷さん。体調はいかがです？」

「ああ、大丈夫だ。」

「あの…降谷さんが倒れていらっしゃった近くに、これが」

そう言って風見が持っていたのは、Aが僕のために渡してくれた唯一向こうで使っていたスマホだった。

「！？風(かざ)…っ痛…」

「降谷さん！まだ傷が…。これ、降谷さんのですか？」
起き上がろうとする僕の元に風見が持ってきてくれた。

「…そうだ」

「？！こんなの持ってらっしゃいました？」
いや…これは昨日飲みに行って、帰った後Aに…

「風見…もう一度あの瓦礫の中に誰もいないか探してきてくれないか？」
「誰も…って、爆発に巻き込まれたのは自分たちだけなはずですが…」
そう言ってスマホを僕に渡す

「いいから、急いでくれ。もし女性がいたら、名前は工藤Aかと聞いてくれ」

「は、はい」

風見side

降谷さん、目を覚ましてから様子がおかしい。
降谷さんのことだから嘘をついていたりは絶対にない…瓦礫の中で気を失ってる間に何かあったのか？

そんなことを考えながら爆発があったビルに向かった。