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Aside





降谷さんの目がうっすら開く。

「あ、ごめんなさい、起こしちゃいましたか、汗びっしょりでつい…」

言った途端、
起き上がって腕を引き寄せられ、強く抱き締められた。





「ふ…降谷さん…っ」

心臓が、鼓動が、うるさくて。



前のふわ、っと抱きしめられるのとは違い、

力強く、抱きしめられる。


何に降谷さんがうなされているのかわからない。けど、きっとこの人は今まで…沢山辛い経験をしてきたんじゃないかな。
思わず背中に手を回した。

汗をかいていて湿った背中。


カチ、カチ、カチ、

と静かな部屋に時計の秒針の音だけが響く。





何分経っただろうか




「っ…!すみません」

寝ぼけてたのか、はっきり今起きたのか。
降谷さんは私の肩を掴み、ぐっと離した。



暗くて薄らしか見えないけど
降谷さんの顔は少し赤らんでる気がした。

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作者名:つくね | 作成日時:2023年6月18日 6時

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