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31. ページ32

「ほう。誰だろうな、僕は半ズボンなんて夏にしか履かないのに」

…これは…、カマかけてみるか。




「ほぉー、あの夫婦が殺されたのも確か…」
横目で返事を待つ


「ああ、夏…だったかな。」
ペタ、ペタ、とサンダルの音がこちらに近づいてくる。

「あの時の夫婦の子供はどうしてるんでしょうね。一度に殺されて、可哀想に」

「さぁな、ところで君、僕の財布を触ったかい?」



「財布?何のことでしょう?」

「いや、知らないならいいんだ」
そこでサンダルの音がピタリと止まった。


「…あぁ、あの夫婦が経営してた頃の横領の被害届、だったかな


しかし11年も前ですからボロボロで被害届としかわかりませんでしたが…

貴方…、あの夫婦と一緒に働いていた頃横領をし、当時店長だった主人に被害届を出して自首しろと促された。

でも自首することが怖くなった貴方は被害届を出さなかった。

しかしそれが貴方の奥さんが働いている学校に噂が回り、奥さんは解雇され離婚した…
その腹いせに2人を殺めた、というところですか?


てっきり貴方が元教師かと思いましたよ。苗字しか聞かなかったものですから、まさか奥さんだとは思いませんでした」



「…っ、何なんだお前は!」


ゆっくり振り向く。


「安室透ですよ。店長」

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作者名:つくね | 作成日時:2023年6月18日 6時

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