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次の日
降谷side
僕は深く帽子を被り、まずはラーメン屋の店長を尾行した。
今は向こうじゃ"バーボン"だな。なんて鼻で笑いながら…。
特に変わった様子はない。それもそうだ、犯行に及んだのは11年も前なんだから。
つぎにラーメン屋に潜入。その日の深夜、ピッキングして侵入。中を物色してみたがぱっと見で目立つものはなく。
次に、後日、周囲の人間に配達員を装い事情聴取。
11年前のことなど軽く聞く程度だが…。誰もあまり覚えてない。
それでもわかったことは3つある。
まず一つは、あの店は元々、Aさんの両親と一緒に働いていたということ。
そしてもう一つ、店長は11年前に離婚されているということ。
そして最後に、店長はラーメン屋を経営する前に学校の教師をしていたと言うこと…
これだけ聞いてパッと思い浮かぶのは、
教師を辞めなくてはいけないほどのことを犯した、例えば性犯罪だったり個人情報の漏洩や体罰であった場合教師を辞めなくてはならない。
そして離婚するほどの理由の何かがAさんの両親との間にあった…
というところなのか…
うーん、と顎に手を添えて考える。
すると背後から気配がした。
と共にAさんに電話をかけた。
「…僕のことを色々調べてくれているのは、君か?」
僕は振り向かず答える。
「…えぇ。ちょっと、その薔薇のタトゥーを風の噂で聞いたもので」
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作者名:つくね | 作成日時:2023年6月18日 6時