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その夜
________
Aside
「ただいまー…」
ガチャ
降谷さんはいつものように食事を作って待っていてくれた。
私に気づくとふ、と笑って
「おかえりなさい」
と言った。
でもなんだか、切なげな、寂しそうな降谷さん。
「…?探索中何かありました?」
「…えぇ、まあ…」
「手がかりですか!?」
食い気味に聞く
「…落ち着いて聞いてくださいAさん。実は…
左足に薔薇のタトゥーを入れた男を見つけました」
「…う、嘘…」
「でも…、」
「でも?」
降谷さんは眉間に皺を寄せて言いづらそうにして。
「その男、あのラーメン屋の店長だったんですよ」
「ま、まっさか〜?!あのラーメン屋は私が子供の頃から通ってますし、そんなわけ…」
真剣な降谷さんに事実なんだと突き付けられる。
「そ、そんな…」
「これはちゃんと証拠を突き止めないといけませんが…11年前ですから、証拠を今でも持ってる方がおかしいです」
「…はい」
そんな、なんで店長が…?
昔から家族ぐるみで仲良くしてくれてた、あの店長が…?
信じられない…。
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作者名:つくね | 作成日時:2023年6月18日 6時