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…っ、これは…！
「店長！」
「「牛乳ありますか！？」」
思わず降谷さんと同時になった。
「っ！？、降谷さんも、わかりました！？」
「ええ。急がないと…」
バタバタと店長が牛乳を持ってくる。
「も、持ってきたぞ…」
店長が店の大きな冷蔵庫から牛乳を取り出してくれた。
私が男性の顔を押さえて、降谷さんが牛乳を口に注ぎ、私が顔を傾けて口の中を洗っていく。
「…っげふっ…」
時々むせながら、血と一緒に流れていく牛乳。
「Aさん、兄ちゃん…こ、これは…？」
「店長、これ苛性ソーダですよ」
私は手を止めずに店長に説明する。
「か、苛性ソーダ…！？」
「ええ。苛性ソーダ…薬品名は水酸化ナトリウムです。
牛乳にはタンパク質が豊富に含まれてますので、酸やアルカリの中毒に対する応急処置には最適なんですよ」
降谷さんも手を止めずに説明する。
さすが、公安警察…わかってるのね。
「降谷さん…」
「うん、もういいですかね」
手を止める私たち。
「な、なんでもう辞めるんだ？」
店長はまだ洗ったほうが…と指摘する。
降谷さんは店長に目線をやりながら伝えた。
「これ以上牛乳を使うとかえって嘔吐しかねません。」
「嘔吐の恐れが少ないのは…だいたい240mlの量ですからね…もし嘔吐をしてしまうと食道がさらに傷つきますから
店長、これは殺人未遂事件です。毒殺のね…」
「な、なんだって！？Aさん！！」
「あ、今いる3人の方は店内から出ないでくださいね」
と降谷さん。
「ち、ちなみに兄ちゃん…お前さんも刑事なのかい？」
「僕は…探偵ですよ。」
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作者名：つくね | 作成日時：2023年6月18日 6時
