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「もしや…依頼された安室Aさん、でしょうか?」
私を見て質問の問いには答えず、ペラペラと日本語で話す安室透さん。
「あ、は、はい。日本語お上手なんですね」
なぁんだ、話せるのかよかった。
「こう見えて日本産まれ日本育ちですから。どうぞ」
目の前の席に手を差され、そこにかける。
「何か頼みます?ここのメニューは何でも美味しいんですよ」
メニュー表を見ながら私に視線をうつす安室さん。
「あ、じゃあ…コーヒーを」
何も頼まないのもな、と思いコーヒーだけ頼んだ。
もっとおじさんだと思ってた…若いな、何歳なんだろう?私より年下かな?
…てかイケメンだな。探偵なのに目立ちそう。
無駄に色々考えてしまう。
その間テキパキと安室さんはメモの準備をしたりしていた。
そんな安室さんが口を開いた。
「ではいきなりですが本題に入らせて頂きます。探偵をご依頼とのことですが…軽くはお聞きしましたが、浮気現場調査でよろしかったでしょうか?」
「は、はい…」
唐突!!!
「ご自身で何か証拠となるものなどは?」
そう言われて、長い髪の毛と口紅のついたカッターシャツの写真を見せた。
「ほお…、確かに。これは疑ってしまっても仕方ありませんね」
「あとは…私には内緒で仕事後にどこかに行ってるんです。彼の職場の方に聞くと彼はもう退勤してるのに、って…私には残業と伝えて毎晩どこかへ出掛けてるんです」
「その現場を抑えてほしいということですね?」
「はい。お願いできますか?」
「ええ、もちろんです。では本日彼を尾行します。彼の職場の住所と、彼の…」
凄い勢いで話が進んでいく。
え、まだコーヒー来てないんだけど。
一通り話が終えた頃にコーヒーが届いた。
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作者名:つくね | 作成日時:2023年9月24日 21時