僕の恋人は、"芸能界きっての天然美女" 【降谷零】③ (ページ48)

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「何か食べれそうか？」
「あ、…うん。お腹すいちゃった」

「どうぞ」
と卵雑炊を出してくれた。

「美味しそう…作ってくれたの？」
と聞くとうん、と頷く零くん。

かっこいいし優しいし料理できるし
警察官だし強いし頼りになるし…
なんでこんなハイスペックなんだろ…この人。

「明日は仕事か？」
私が食べてる横で聞いてくる零くん。

「ううん、元々オフなんだ」
2日連続の休みなんていつぶりだろう。

「そうか…実は僕も。今日はこのまま泊まるか？」
「…いいの？」
「またぶり返した時1人じゃしんどいだろう？」

甘えてそのまま泊まらせてもらうことにした。

零くんは片付けも私の洗濯物も全てしてくれた。
してもらってばかりだ…。
けど、動こうものなら座らされる。

先にシャワーをさせてもらって、次に零くんが入った。

上がって水を１杯もらおうと思って零君が用意してくれていたテーブルの上の水をコップに注ぐ。
すると零くんのスマホが鳴った。
ずっと鳴ってるから電話かな？

同じテーブルにあるスマホ…
見るつもりじゃなかったけど、目に入ってしまった。

そこには、vermouth(ベルモット)という文字。

…？外国人さん…？
でも…お酒の名前…白ワイン…だったよね？

前にドラマの役でバーテンダーの恋人役をしたことがあって、少しお酒のことを勉強した。

鳴り止まないスマホの横で水をぐっと一気に飲んだ。

それからハロと遊んでるとしばらくして零くんが上がって来たので、スマホが鳴ってたことを伝えた。

少しだけ、零くんの目が泳いだ…気がした。

スマホの画面を見た零くんはごめん、ちょっと仕事の電話だからと言って外に出た。

…警察だもんね。私にも話せない内容なんてたくさんあるはず。
あまり気にせずに居た。

…この時は。