僕の恋人は、"芸能界きっての天然美女" 【降谷零】③ (ページ45)

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しばらくして。

カランカラン…

梓「いらっしゃいま…Aさん！？」
「あはは、鶴山のおばちゃんにかからないようにしてたら…」

ドアベルの方を見るとびしょ濡れのA

「急に雨が強くなっちゃって。ごめん、傘このまま借りちゃだめかな？」
そう言っておいていっていた自分の荷物をまとめる。

透「こらこら、ちゃんと拭かないと」
「いいのいいの、もう帰るだけだし」

梓「いやいや、安室さん、裏で拭いてあげてください。今はお客様も引いてますし」
透「すみません、そうします…ほら来て」

半ば強引に手を引いてポアロの中に連れていった。

強制的に椅子に座らせてタオルで頭をわしゃわしゃ拭いてやる。
「へくしょん！！」

在庫の野菜とかも置いてる為冷房がよく効いてる。冷えるよな…
タオルで拭いていた手を止める。
タオルに挟まれたA。濡れた髪に滴る雫。

思わずキスを落とした。

「！？、こら、ここポアロだよ」
ぐ、っと胸元を押されて怒られてしまった。
雨に打たれたAの唇は少しだけ冷たかった。

透「ごめんごめん、…ありがとう。鶴山のおばあちゃん、助かったと思うよ」
「ううん。いいの、おばあちゃんが風邪ひいたら大変だもん」

透「今から仕事上がれるか聞いてみるから待ってろ、そのまま帰ったら風邪ひく」
「え！？いいよいいよ！！帰る！」
店に出ようとするAを引き止める。
透「いいから」
「透くん、帰るっ…て」

突然僕に倒れ込むA
咄嗟に支える。

透「A！？すごい熱だ…」
おでこを触るとかなり熱かった。
店に少し顔を出して梓さんを呼ぶ。
もう店は任せてください！と言ってくれたのでそのまま車に乗った。

息が荒いA。雨に打たれて冷えたままだったからな…
人を助けて自分のことは…。全く。

そのまま僕の家まで向かった。