僕の恋人は、"芸能界きっての天然美女" 【降谷零】③ (ページ20)

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そのあと、Aがご飯を振舞ってくれると言うので買い物に一緒にでかけた。

帰ってきて手際よく作っていくA。

「前に作ってくれたアジの南蛮漬け、美味しかったよ」
「本当？もっと可愛いの作ればよかったね」
と申し訳なさそうに笑うA。

でも内臓を取ってから、揚げて、浸すから手間がかかる料理だ。普段からよくするのだろう。

「…本当、良いお嫁さんになるよ」
「〜っ、もう！ごめんね、可愛い料理じゃなくて！」

「今日は…、もしかしてパエリア？」
「よくわかったね！！もしや…零くんできるひと？」
「いや、少しだけ」

あさりやパプリカやコンソメ、手羽元があるからもしやと思って言ったら当たってしまった。

「私ね、カレー味のパエリアがすごい好きでさ。よくお母さんがしてくれたんだ」
そう言って手羽元をチューリップに上手くしていく。

「ほぉー、カレー粉で作るんだな？」
「そうそう！そこがポイントなの。ていうか…零くんこそ良い旦那さんになりそうだよね。

…？

零くん？もしかして照れてる？」

良い旦那さんとか言うもんだから、ちょっと戸惑ってしまっておもむろに冷蔵庫を開けた。

「…そんなわけないだろう」
そう言ってサラダでもしようとレタスを取り出す僕を見てニヤニヤするA

「…なんだ」
「照れてんじゃん」
そう言って僕の顔を覗き込むA。

最近、僕のことをからかうようになった。
それほど身近な存在になったと言うことか。

嬉しいけど、慣れないな。