僕の恋人は、"芸能界きっての天然美女" 【降谷零】③ (ページ14)

今日:6 hit、昨日:168 hit、合計:96,702 hit

１０９ページ14

その夜＿＿＿＿

Aside

…珍しい。零くんから電話してくるなんて。

「もしもし？」
"行くよ"
「ん？」
"TGCに。Aの護衛として。"
「本当！？」

大きな歓喜の声をあげると周りのスタッフにジロジロ見られた。

「と、とにかくありがと。頼りにしてるね」
そう受話器に耳打ちした。
"あと…"
「うん？」
"お盆、どこか一緒に過ごせそうか？"
「あぁ、うん。1日空けれそうな日あるよ。どうしたの？」
"その日、僕にくれないか？"
「うん、良いよ。」
"実家に帰省したりは？"
「それはお盆じゃなくても帰れるから。それよりどうしたの？どこかお出かけする？」
"それは後で説明する。じゃあまた連絡する"

…お盆にわざわざ？どうしたんだろう。

その後、撮影の仕事はびっちり深夜まで続いた。

＿＿＿＿＿＿＿＿

やっと終わった…っっ
時刻を見ると午前2時。嘘でしょ。
はぁ、疲れた…

さすがに寝てるよなぁ、零くん…
スマホを開くと1通メールがきていた。
終わったら連絡して、と。

さすがにこの時間は…いやでも一応メールだけ入れておこうかな。

いま、おわったよ、っと。送信。

すぐ既読になった。え？まだ起きてるの？
すると着信がかかる。零くんだ。

「もしもし？まだ起きてたの？」
"うん、急遽今から公安で出勤になってな"
「ちゃんと寝れてる？」
"寝てるよ。Aは早く休めよ。"
「ところで…昼間の話って？」
"あぁ…、知っててほしいんだ。僕の友人を"
「…？お盆に…？」

っ、まさか…

"あえてお盆に行きたくてな。"
「ん…わかった。」

何となくわかってしまった。
零くんの友達はもう…

それ以上聞かなくてわかったとだけ返事した。