僕の恋人は、"芸能界きっての天然美女" 【降谷零】

４７ ページ48

「じゃあそろそろ行こうか」
「うん」

僕たちは車に乗り込む。
ウォン、と音を立てて発進する。

見慣れた街並みを駆けていく。


「しかしAのおすすめばかりだな、」
「いいの！この前透くんの美味しいハムサンド食べさせてもらえちゃったから…にしても、モテるのね」
ジトーっと見てくるA

「なに？妬いてくれてるのか？」
「そりゃあね、妬くよ。自分の彼氏がキャーキャー言われてたらさ」
「Aに比べたら全然じゃないか」
「そんなことないよ！…と、とにかく離れないでね？」
「離れるわけないだろう」
そう言ってAの肩を抱き寄せた。

「っちょ、透くん！運転中だよ？危な…っわぁ」
抱き寄せたまま勢いよくドリフトしてUターンする。

「ど、どしたの？」
「いや、ずっと跡を付けてる車がいたからね、撒こうと思って」
そう言って抱き寄せた肩を離した。

「え…いつからだろう？全然気づかなかった…」
「ついさっきだよ。店には居なかったから…きっとまたパパラッチだろう」



Aside

さすが探偵さん。よく周りを見てるんだなあ。
にしても…さっき抱き寄せられた肩がまだ熱い…。

それより運転が上手でびっくりした…。
横に滑ったの初めてだよ…


「…この後って、A予定ないって言ってたよな？」
「うん？ないよ…？」
「なら…連れて行きたいところがある」


透くんは車を走らせた。

４８→←４６

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す