安室さんがトリップしてきました。 (ページ7)

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ここはどこ？6 ページ7

「やあ、気分はどうだい？僕は主治医の藍沢です。よろしくお願いします」

そういって軽く会釈する。

「はい、大丈夫です。ありがとうございます」

お礼を言うと、また来ますねと去って行った。

代わりに、救急車で同行して僕を見つけてくれた女性が入ってきた。

あまりよく顔を見てなかったが今明るくはっきり見える。

目鼻立ちがくっきりしていて、唇が薄く美人な女性だ。くっきりした二重に、茶色の瞳だ。まつ毛も長くとても華奢な方だった。

『あの…』

「さっきはどうもありがとうございます。ところで、聞きたいことが山ほどあるんですが…」

『はい、なんでしょうか？』

「ここは東都大学病院ではないんですか？」

『と、東…都？』

なんだ、この反応は。

すると彼女はまた聞いたことのない病院名を口にする。

『ここは東京の、東京大学医学部附属病院ですよ』

東京大学？

なんだそれは。

「…。あの路地裏に僕の携帯は落ちていなかったですか？」

『？…はい、なかったと思いますよ』

うーんと顎に手を当て考える。

『あの…お名前、お伺いしても？』

「あぁ、僕は安室透です。君は？」

『私はAです。あなたは外国の方ですか？日本語すごく上手ですね』

「あ、ハーフなんですけどね。日本産まれ日本育ちですよ」

『そうでしたか』