安室さんがトリップしてきました。 (ページ47)

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実家に行こう4 ページ47

『ちょ、辞めてよ！！！！』
「お父さん！」

私は必死に止める。けど零さんは大丈夫、と手で合図した。

「ここに来るまでに聞きました。まなみさんは今の彼ともう5年になる。彼と付き合ってからここにはあまり顔を出さなくなった。」

お父さんは胸元を掴んだ手を緩めた。

「Aさんもそうなるんじゃないかって、それに今まで付き合ってきた人が…あまり良い人たちでなかったからそれも心配なんですよね。」

「…」

お父さんは胸元の手を離した。

零さんは軽くスーツを整える。

「大丈夫です。Aさんはお二人が大好きです。帰らないと言ったら僕が引っ張ってでもここに来るので、心配なさらないでください」

お父さんは何か言いたそうだったけど、ぐっと堪えたような顔をして「今日はもう帰ってくれ」と言った。

私たちは玄関に向かう

リビングのドアを開けた時

「お前、酒は飲めるのか」

お父さんがボソっと言った。

零さんは、嬉しそうに笑顔で

飲めますよ。

そう言って、お母さんと3人で微笑んだ。