お買い物2 ページ20
ソファに座ってた安室さんと目が合った。
『い、いこっか!』
ほんとイケメンだな。彼女いるのかな…
え?彼女いなかったらどうするつもりだったの私!?
そんなことを1人で心の中でぶつぶつ思ってると
「可愛いね」
な、なんだと!?
『またまた〜、安室さんお世辞なんて良いのに』
そうやって色んな女の子に声かけてそうだな。
「?本当のことさ」
『っ…!からかわないで!さ、行くよ!』
Aさんは顔を背けたけど耳が真っ赤だった。
こうして2人で私の車に乗る。
『軽だから狭いよね、ごめんね』
と言って窮屈そうな安室さんを横目に謝る。
「いやいや、全然平気」
『安室さんも、向こうの世界では愛車あったの?』
「うん。あったよ… あ。」
何かを思い出したかのようにフリーズする安室さん。
『どうかしました?』
「犬を飼ってるんだ。ハロっていう名前の」
『へ!?じゃあ、その…ハロって子今頃…?』
「風見が見つけて見てくれていればいいんだけど…。きっと僕の姿がなければ面倒を見てくれているはずだから」
『うん。きっと大丈夫。』
「だといいんだけどね…」
『じゃあ、車出すね?』
「お願いします」
にっこり笑って安室さんは答える。
そしていつも以上に安全運転して、大型ショッピングセンターに到着した。
平日なのでそんなに混んでいない。
『到着〜!』
「ありがとう、お疲れ様」
逐一そんなこと言ってくれるなんて。
安室さんの彼女になる人は幸せだな。
なんて考えながら降りようとしたら、運転席のドアが開いた。
いや、正確には安室さんが回ってわざわざ開けてくれた。
「どうぞ」
『あ、ありがとう…』
どうしよう。心臓がうるさい。
そんなエスコートされたらもう。
好きになっちゃうじゃん。
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作者名:つくね | 作成日時:2023年6月4日 20時