安室さんがトリップしてきました。 (ページ18)

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ハイスペックな彼5 ページ18

次の日。

僕が目を覚ましたのはまだ日が昇る前だった。

時計を見ると5:00。
随分眠れなくなったもんだ。

ふと脳裏に松田、萩原、ヒロ、班長の顔が浮かぶ。

ふと耳を澄ますとキッチンから音が聞こえた。

部屋のドアをそっと開けると、Aさんがもう起きていた。

「…Aさん？」

『ふわぁあわ！？！！』

突然話しかけたものだから、Aさんは持っていた卵を落としそうになった。

すかさずキャッチした。

「もう起きてたんだね」

『うん。安室さん、きっと早起きする人だろうなと思って…昨日のお礼に朝ごはんは私が作ろうと思った…んです』

「そんな、気を使わなくてもいいのに」

『いえ、されてばかりじゃ私が気が気じゃなくて』

そう言って卵をとく。

手際が良い、カフェでしてるからだろうか。でも昨日冷蔵庫を見た限り薬味やスパイスはあるから普段からするんだろう。

『あ、ちなみに朝ごはんはパン派？ご飯派？』

「どちらでも良いけど、いつもはご飯だね」

『了解です』

そう言ってまた手を動かすAさん。

厚焼き卵サンドか、卵焼きどっちにしようと思ってたから聞けてよかった…。

「何か手伝うことは？」

私の横に立って尋ねる安室さん。こうやって並ぶと、身長たっかいなぁ。

『うーん…あ、じゃあお味噌汁、あとお味噌入れるだけなんです。それをお願いしていいですか？』

「ん、わかった」

『ね、安室さんって身長何センチ？』

「たしか、185…だったかな？」
手際よくお味噌を解きながら答える安室さん。

それだけで絵になる。

『通りで高いわけですね…』

「Aさんは、155？くらいでしょうか？」

『だといいんですけど、残念ながらハズレです。153ですよ』

「あ〜惜しい。」

2人で顔を見合わせて、ふふっと笑った。