ハイスペックな彼3 ページ16
今まで付き合った人は、だいたい俗に言うダメ男。
私が尽くしすぎてダメにしちゃうのかもしれないけど、一緒に居ても携帯触ってて会話も無ければ、私がカフェに出ていて彼は私の家で仕事休みで待ってても、どっぷり日が暮れたベランダには洗濯物が干しっぱなしだったり。
本当に気が利かない人ばかりだった。
あとはパチンコ行ってばかりで私にお金借してってしつこい人もいた。
とにかく私は男運が全くなかった。
なので今日安室さんのハイスペックさを見て驚愕。
世の中にはこんな男性がいるんだ…
『ご馳走様でした。』
2人で美味しいご飯を食べ終わると、腕まくりしながらテレビでも見ててくださいって食器を洗おうとする安室さん。
『ダメです!片付けくらい私にさせてください!』
そう言って強引にスポンジを奪い取り笑、私が片付けた。
「すみません、ありがとうございます。」
『いえいえ!お礼を言いたいのはこっちの方ですよ!ところで安室さんっておいくつなんですか?』
ソファに腰掛けながら安室さんは答える。
「僕は29です。Aさんは?」
『29!?もっと若いと思ってました…、あ、私は26です。よろしくお願いします』
洗い物をしながら答える。
『そういえば…安室さん、そのスーツしかありませんよね、明日カフェが定休日なので、もしよかったら安室さんの服を買いに行きましょう!』
「そうですね…いつ戻れるかわかりませんし、このままでいるのも気が引けますね。」
『じゃあ明日行きましょ!』
「はい、決まりですね!」
『あと、安室さんこんな年下に敬語やめてください。』
「それなら、お互いにやめましょうか。」
『そうしましょう!…って慣れないですね。ふふ、少しずつで』
お風呂を溜めようとお風呂場に行くともう溜まっていた。
『へ!?い、いつのまに…?』
「さっきAさんが食器洗ってる間に。」
で、出来すぎてる………
私は自分の不甲斐なさに打ちひしがれたのだった。
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作者名:つくね | 作成日時:2023年6月4日 20時