愛しい人を思う顔 キュヒョン ページ29
ソンミニヒョンの机の引き出しを開け、Aちゃんの片方だけのピアスを取り出した。
「ヒョン・・これです。」
ヒョンはゆっくり起き上がりピアスに手を伸ばした。
「・・・うん。いつも着けてたピアス・・
Aのだ(笑)」
そうか・・Aちゃんが病室に来る度にピアス見てたんですね。
「ハハ・・・
A・・
どうしてるかな・・」
ピアスを愛しそうに見つめながら笑みを浮かべるヒョンの目から、ポロポロっと・・・
あ・・・ヒョンが泣いてる。
人前では絶対って言うほど泣かないヒョンなのに・・・
これは重症だな・・
「こんなにヒョンに想われてるのに、Aちゃんは何やってんだか・・ね?
はい、どうぞ。
僕のタオルですが、自分で拭いてくださいね。」
無言でタオルを受け取り、俯いてしまった。
え・・?
涙が止まらなくなりましたか?
何かマズイ事言った?
・・・とりあえずヒョンの隣に座ってみる。
ココは俺の胸を貸すしかないのか?
「ヒョン?
大好きなんですね。。
僕ココに居ますから・・遠慮しないで泣いてk・・・」
「キュヒョナ・・・キュヒョ・・ナ・・」
あ・・・あ〜ぁ・・・
ヒョンは本気で泣き出してしまった。
ヒョンの背中を摩りながら
弟ながらも抱きしめてしまおうと思ったけれど
肩を震わすヒョンを見れば、切なすぎてその姿を見つめるしかなかった。
Aちゃん・・・君はバカだよ。
ヒョンは君が好きで、大好きで、
心配で逢いたくて声が聞きたくて・・・
頼むからこれ以上ヒョンを壊さないでよ。
「ゴメン・・キュヒョナ・・」
「いいえ、良いですよ(笑)
ヒョン、一眠りしたらどうですか?
ココなら病院のベッドより眠れるでしょ?」
ヒョンの顔・・
泣いても笑って俺の顔を見るヒョンは、
もう幼馴染としてじゃない、愛しいAちゃんを想ってる優しい顔だった。
ヒョンはクローゼットからスウェットを取り、
「キュヒョナ・・
今なら眠れそう・・
2時間したら起こしてくれる?」
「ゆっくり寝てくださいね。」
「ありがとう・・キュヒョナ」
俺は、明かりの指す窓のカーテンを引き自室を後にした。
「ウワッ!!!ビックリした!!
何ですかドンへヒョン!!」
ドアを閉めて人気を感じて横を見れば、壁にもたれて泣きそうな顔をしてるドンへヒョン。
「トイレに行こうとしたら・・聞こえちゃったんだよね・・ヒョンの泣いてる声が。」
ですね・・声に出して泣いてましたからね
だからってドンへヒョンまで(笑)
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作者名:みいこ | 作成日時:2014年10月12日 21時