記念日のお話

HAPPY NEW YEAR ページ3

「離れないから、離さないで」



Hiroomi side




今日は、12月31日



2019年最後の日




そんな今日は、
壱馬を俺の家に泊らせている




無事に冬休みに入った一週間前



そして、
俺の親は相変わらず忙しいみたいで、
年越しは海外でするらしい




てことは、
俺と壱馬は二人きり





「広臣さん！もう年越しますよ！」




テレビに映る歌番組のカウントダウンに合わせて、
興奮気味にカウントダウンをする壱馬




その姿に、
頬が緩むのが抑えきれない




カウントが「3秒前」になったとき、




『壱馬。』




「はい？」




俺の横に座ってテレビを見つめ、
年越しを待っている壱馬を呼び、
こっちを向かせる




そして、

テレビから
「HAPPY NEW YEAR！！」
という騒がしい声が聞こえたのと同時に
壱馬の唇に自分のを重ねた




数秒して唇を離し、
壱馬を見ると、
目を見開き、驚いている壱馬の表情



その表情は、
やっと状況を理解したのか、
かーっと顔が赤くなっていく





「もぅ、、ずるい、、、//」





まだ赤みがひかない顔を隠すように
俺と反対側の方を向いてしまう壱馬





『壱馬、なんでそっち向くんだよ。
　こっち向いて？』




優しく声を掛けても、
フルフルと首を横に振るだけ




こうなったら、、、




『かーずーま。こっち向いてって。』




最終手段




俺に背中を向けている壱馬の脇の下に手を差し込み、
胡坐をかいている俺の足の間に座らせた




壱馬が一番好きな体制



こうすると、俺に守られてる感じがして落ち着くらしい




可愛いでしょ？こいつ




でもね、この体制をしてあげると、
もっと可愛い事してくれちゃうんです





後ろから壱馬の腹に回している俺の腕の中でごそごそと動いて、
俺と向き合うカタチになった




俺の首に手を回し、
首筋にぐりぐりと頭を押し付ける





『ふふ、可愛い。
　壱馬、明けましておめでとう。
　今年もずっと一緒に居ような。』





俺の声にそっと顔をあげた壱馬





「明けましておめでとうございます。
　今年も、、、大好きです。」




はぁ、なんて可愛いんだ、うちの子は





『俺は大好きじゃ足りない。
　愛してるよ、壱馬。』




「っ、、//ぼ、僕も、、、」




『僕も、何？ちゃんと言ってくんなきゃ分かんないよ？』




恥ずかしがる壱馬にドS心がくすぐられ、
ついそんなことを言ってしまう




「意地悪、、、
　、、僕も、、愛して、ます、、、」

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