精神異常者 [第5人格]

願い ページ50

へ「私は心眼ことヘレナ・アダムスと言います！目は見えませんが…………その代わり、ハンターの位置を1番最初に把握できるので任せてください！」
ふんす、と意気込みながら心眼さんがそう言う。
やっぱり目が見えないんだ…。
でも目が見えないのにこんなにも元気だから凄いな、思った。
マ「私(わたくし)はマルガレータ・ツェレという名のダンサーですわ！！！美しい踊りを見たいならいつでも呼ぶのですわ！！！」
決めポーズらしきものを取りながらマルガレータさんはそう言った。
そんなマルガレータさんの調子に少し困惑しているとヘレナさんが
へ「ごめんなさい、マルガレータはこういう性格の子なんです…でも優しい子で、バトルの時も凄く頼りになるんですよ！」
そういうヘレナさんは何か必死になってて、この方も優しい方なんだろうな、なんて思った。

一通りいろんな方との挨拶が終わった気がして自分の部屋…とは言っても共同部屋だがその部屋に戻ることにした。
『た、ただいま戻りました…。』
？「おかえり。A。」
部屋の中には人がいた。
もっとも、その人が誰なのかは全く分からないが。
どこかで見覚えがある仮面を被った声の低めの女の人、だった。
『え、ええと…どちら様…でしょうか？』
怖い。なんで私の名前を知っているの？もしかして、私がどんなやつだかも分かるの？怖い、怖い、怖い。
？「怖がらせてしまったか、だとしたら申し訳がない。」
心境が表情に出ていたのか仮面の人はそう言った。
表情は仮面に隠されて見えない。
ナ「私はナイチンゲール。お前をここに呼んだ者だ。」
ナイチンゲール、という名前を聞いてハッとした。
そうだ、私が最後のママから貰った手紙にはナイチンゲールよりと書いてあった。

ナイチンゲールside
『あなたがナイチンゲールさんなんですね！！！すみません、怖がっちゃって…。』
名前を知った瞬間キラキラとした目をしてAがこちらに話しかけてきた。
その態度の変わりっぷりに少し困惑するが、まぁよい。
ナ「あぁ、気にしなくていい。今日はお前の願いを少し叶えに来た。」
『願い？』
Aがキョトンとした声を出すので少し笑いかける。
ナ「あぁ、何、新衣装の話だ。新衣装にはサバイバーのそれぞれ好きなものを付けることが出来るんだ。」
『好きなものを何でも？』
猫のぬいぐるみを抱きしめながらそう聞く少女は愛らしかった。
ナ「あぁ。何を付けたい？」
優しい声でそう聞いてみる。

『私は───。』

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