血の匂い ページ29
『どう…して…？』
どうして血の匂い感じられるの？
そう聞こうとしたところで横からナワーブさんが出てきた。
ナ「普通荘園で受けた傷は荘園を出てくれば自然と治るはずなんだが…治ってねぇのか？」
不思議そうな顔をしてナワーブさんが私の横へやってくる。
血の匂いの原因は知っているが……
ナ「ウィラ、どこから血の匂いがするんだ？」
ウ「うーん…。大体、Aの背中くらいから、ですわね。」
背中か、そう言うとナワーブさんは私の背中を確認しようとした…が、私が今着用しているのはワンピースのため、確認ができないようだった。
『大丈夫ですよ、下にズボン履いてますから！』
ちょっとだけワンピースを捲って下にはいているズボンを見せるとナワーブさんは安心したように息を吐いて私の背中を確認した。
背中がナワーブさんとウィラさんに見られると同時に一瞬の静寂が訪れる。
どうかしたのか、と思っているとウィラさんの「ﾋｯ…」という声が聴こえた。
振り向いて『あ、あの…どうかしましたか…？』と聞いた。
その瞬間ガッ、とナワーブさんに担がれた。
驚いていふとナワーブさんが食堂の出口へ走り出した。
ナ「エミリー！！！！どこだ！！！！エミリー！！！！！！！」
どこか焦りが加わったような大声を出してナワーブさんはエミリーさん…？という人を探しているようだった。
状況が読めず、ただナワーブさんに担がれたまま遠のいていく食堂を眺めていた。
バァンッ、ナワーブさんが荒々しく扉を開く音が聴こえる。
？「ナワーブさん、もう少し扉は優しく開けてくださる？」
ナ「エミリー…こいつ…手当て…頼む…。」
ナワーブさんの進行方向とは逆の方向を向かされているため、相手の姿が確認できないが恐らくあの声の主エミリーさん、なのであろう。
リ「おや、Aくんも怪我をしていたのですか？」
ジ「痛ぇ！！！もっと優しくしてくれよエミリー！」
エ「大の大人が傷口に消毒液を当てられたくらいで痛がらないでくださるかしら。」
女の人の声の方向からリッパーさんとジョーカーさんの声らしきものも聴こえた。
ナ「エミリー、Aの…こいつの…背中…。」
ナワーブさんが途切れ途切れにそう話す。
先程まで走っていたのだから、無理はない。
疲れているのに重たいのを持たせたままというのはちょっと…と思い、ナワーブさんに自身を降ろすように頼む。
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M(プロフ) - ぐうたら猫さん» 報告ありがとうございます！最近更新してないのに読書して下さりありがとうございます！！！修正しておきますね (2019年7月6日 0時) (
レス) id: 07364ca25c (このIDを非表示/違反報告)
ぐうたら猫(プロフ) - ニャッスニャッス！誤字があったのでご報告に来ました。 祭司と占い師の中間、ハスターsideの台詞で信仰が進行になってました！ (2019年6月14日 1時) (携帯から) (レス) id: e6816c78e0 (このIDを非表示/違反報告)
M(プロフ) - コメント再度ありがとうございます！！！こちらこそ美味しいネタ提供ありがとうございました！！！！！ごちそうさまです！！！！！ (2018年12月25日 20時) (レス) id: 5e16966fb2 (このIDを非表示/違反報告)
ぐうたら猫(プロフ) - 美智子姐さんとヴィオレッタ嬢との絡み、めっさ可愛いです♪ バル爺ちゃんとの関係最高っした！ (2018年12月22日 10時) (携帯から) (レス) id: e6816c78e0 (このIDを非表示/違反報告)
M(プロフ) - ぐうたら猫さん» コメントありがとうございます！！！！じぃじと孫娘！？………良い関係だ……………。そのように書かせて頂きますね！ (2018年12月2日 16時) (レス) id: 5e16966fb2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：M | 作成日時：2018年10月13日 1時
