美味しい ページ28
『はっ……わ、私なんかがこんなご馳走を頂くわけには行きませんし…そもそも私は居候の身ですし…んぐっ！？』
慌てて私がこんなご馳走を頂くことを否定していると黒さんが私の口の中に何かを突っ込んだ。
スプーンの中には何か温かいものがすくってあったらしく、口の中でそれが広がる。
『…お、おいひい……！』
味わうように口の中ですこし置いておこうとするが、それが出来ず、早々にそれを飲み下していた。
黒「…な？美味いだろ？」
黒さんが笑みを浮かべながら私にスプーンを手渡す。
黒「居候だろーがなんだろーが関係ない。今こうして食事が取れるんだ、取っておけ。」
そして体力をつけて俺らに抵抗出来るようにしとけ。
黒さんがそう言ったのと同時に私は目の前のご馳走にがっつきだした。
『ごちそうさまでした！！…ハッ。』
あれから夢中でむしゃぶりついてしまって特に何も考えなかったのだが…か、完食してしまった…。
『わっ…わわっ……どうしよう……。』
黒「…ふはっ。」
私が慌てていると隣で黒さんが笑った。
ト「お腹すいてたんだね！凄い食べっぷりだったよ！」
トレイシーさんが優しく声をかけてくる。
そんなに凄くがっついてたのかと思うと恥ずかしくなって顔を赤くする。
『え…ええ、お恥ずかしながらまともなものをしっかり食べさせて貰えなかったので…』
えへへ、と照れ隠しするような言葉を吐きながらトレイシーさんに答える。
ト「君は僕より小さいんだからちゃんと食べなきゃ成長しないよー！」
食べなさーい！というトレイシーさんを見ていると先程の自身の選択肢が間違っていなかったということが分かって、ホッとした。
食事が終わり、行くあてもないのでとりあえず食堂で居座っていた。
？「ねぇ、貴方！」
突然話しかけられビックリして振り向くと後ろに綺麗な女の人が立っていた。
『ひゃ、ひゃい……何か御用で…？』
声が裏返って変な返事をしてしまう。
ウ「あ、あら、驚かしちゃったかしら？ごめんなさいね。私はウィラ・ナイエル。貴方は？」
『わ、私はA・ロゼータです。』
そう答えるとウィラさんは「そう、よろしくねA！」と言った。
ウ「早速だけど…A、貴方に聞きたいことがあるの。」
聞きたいこと？
初めて会う私に何が聴きたいのだろうか？
『な、なんでしょうか…？』
ウ「貴方、どうして……
───そんなにも、血の匂いがするの？」
とくん、と心臓がなった気がした。
冷や汗がつう、と頬を滑り地面へと落ちた。
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M(プロフ) - ぐうたら猫さん» 報告ありがとうございます！最近更新してないのに読書して下さりありがとうございます！！！修正しておきますね (2019年7月6日 0時) (
レス) id: 07364ca25c (このIDを非表示/違反報告)
ぐうたら猫(プロフ) - ニャッスニャッス！誤字があったのでご報告に来ました。 祭司と占い師の中間、ハスターsideの台詞で信仰が進行になってました！ (2019年6月14日 1時) (携帯から) (レス) id: e6816c78e0 (このIDを非表示/違反報告)
M(プロフ) - コメント再度ありがとうございます！！！こちらこそ美味しいネタ提供ありがとうございました！！！！！ごちそうさまです！！！！！ (2018年12月25日 20時) (レス) id: 5e16966fb2 (このIDを非表示/違反報告)
ぐうたら猫(プロフ) - 美智子姐さんとヴィオレッタ嬢との絡み、めっさ可愛いです♪ バル爺ちゃんとの関係最高っした！ (2018年12月22日 10時) (携帯から) (レス) id: e6816c78e0 (このIDを非表示/違反報告)
M(プロフ) - ぐうたら猫さん» コメントありがとうございます！！！！じぃじと孫娘！？………良い関係だ……………。そのように書かせて頂きますね！ (2018年12月2日 16時) (レス) id: 5e16966fb2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：M | 作成日時：2018年10月13日 1時
