光る、笑顔 (ページ36)

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#34 ページ36

和｢今日は楽しかったですね｣

阿｢そうだね。双葉は何に乗った？｣

和｢白鯨とか、スチールドラゴンに乗りました。｣

阿｢え、すご。俺あんなの乗れないよ。双葉ジェットコースター好きなんだね。｣

和｢はい、さっくんも乗れるタイプなので、楽しかったです。｣

阿｢…さっくんって呼んでるんだ｣

2人だけの時に呼ぼうと決めていたのに半日で慣れた呼び方はすぐにはとれなかった。

無言で過ぎていく時間の空気が冷たくて私が作り上げたことが物語られている。

ゴンドラが頂上を目前にしてあべちゃんは私の横に座った。

阿｢ごめん。さっきのはカッコ悪すぎた。今から俺の話…聞いてくれる？｣

和｢カッコ悪いなんて、思ってません。私でよければ聞きますよ。｣

阿｢ありがとう。じゃあ、短くして話すね。｣

横で深呼吸をされていたら私も同じように深呼吸をする。
話し始めると顔が柔らかくなって自然と口角が上がったように見えた。

阿｢俺たちの部署って女性が居たりいなかったりしてたんだけど、双葉が来た時雷が落ちたみたいに心が掴まれたんだよね｣

阿｢同期だからって話す時間も他の人より多かった気がしたけど、強すぎたんだよね。佐久間すごい｣

あべちゃんの言っている事が何のことか分からなかった。
逸らしていた目が捕らえられてあべちゃんの顔には輝きが増した。