惚れてないんだけど ページ47
一成「でも、Aちょんとか夏組のみんなと稽古してるうちに、それだけじゃダメなのかなって思うようになった」
一成「みんなとは、うすっぺらいカンケーなんて嫌だし、もっとちゃんと深いところで繋がりたいって思ったんだよね」
『きっと、みんなもそう思ってるよ。
天馬も。だから怒ったんじゃないかな?』
一成「だねー。
テンテン、するどいからさ。バレちゃってんだよ」
『本音が言えるようになるといいね』
なんて、私が言えることじゃない。
でも、私の二の舞にならないように……!
一成「ーーっし」
『な、なに?』
一成「オレ、明日から変わるから!見てて、Aちょん!」
『うん、見てるから』
一成「コーヒーありがと」
『どういたしまして』
一成「んじゃね。Aちょんに惚れ直してもらえるように、がんばるから!」
『え……』
一成「それと、メガネ姿も可愛いよ!
似合ってる!」
ドアの前まで行ったのに私のところに来てそういう一成。
頬に添えられた手は少しだけ熱くて、私にまでその体温が移りそうだ。
一成「おやすみー」
一成は何事もなかったかのように部屋から出て行った。
『っ……馬鹿じゃないの』
それにしても……
『惚れ直すって……。
そもそも、惚れてないんだけどねぇ?』
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作者名:ろい | 作成日時:2018年6月30日 23時