検索窓
今日:3 hit、昨日:4 hit、合計:185,570 hit

天馬の喧嘩腰の指摘 ページ12

『はい、着いたよ。お疲れさま』

天馬「ここが合宿所か……」

幸「いかにもって感じ」

椋「なんだか、部活の合宿を思い出すな」

三角「さんかく屋根〜」

一成「レトロでいいじゃん!インステあげよーっと。Aちょんも入ろー!」

『え、いや』


写真をあげるのはちょっと………。


一成「じゃあ、ゆっきーたちは!?」

幸「撮影不可」

一成「えー!」

天馬「ぐずぐずするな、さっさと行くぞ!」

三角「はい、は〜い!」

幸「なんで、そんなにやる気満々なわけ…」

椋「行こう、幸くん!」

幸「うん、Aも行くよ」


私は不意に腕を引っ張られた。


『わっ…!!』

幸「ちょ…!」

椋「だ、大丈夫ですか!?」


私は両腕を幸と椋に支えられていた。


『これ、前にもあったね』

椋「そうですね…」

幸「はぁ…大丈夫なの?」

『うん、ありがとう』


そう言い、私達は肩を並べて合宿所に入った。


『二泊三日、いづみちゃんはいないけどみっちり稽古するつもりだから、みんながんばろうね』

『 まずは冒頭の読み合わせから。前回の反省を生かして、今度はもう少し掘り下げていこう』

幸「気をつけてね、アリババ」

天馬「おい、ここのシェヘラザードはそんな能天気じゃない」

幸「はあ?」


天馬が喧嘩腰で幸に演技の指摘をした。
私が説明しようかと思ったその時……


幸「……ああ、王様からハーレム要員になれって言われてるからか」

天馬「そうだ。脚本でそれが明らかになるのは終盤だが、役者はそれを踏まえて演技しろ」

幸「はいはい」


…やっぱり、天馬の喧嘩腰の指摘は相変わらずだけど、わかりやすくなった。

ここは天馬に任せようかな?


幸「あんた、昔から人の話を聞かないっていう致命的な欠陥があるから」

天馬「そこも。アリババに対する気持ちがこもってない。感覚的にやるな」

幸「……分かってるよ」


私は持っていたメモ帳に各々の欠点を書く。

幸は台詞をさらっと流しがちだけど、天馬に細かく指摘されて良くなってる。


一成「あ、あの子もマジかわいい。ねぇねぇ、オレと遊びに行かない?」

天馬「そこはもっとテンション上げる」

一成「え?そーなの?」

天馬「未来の嫁なんだから、他の子をナンパする時よりも変化させる」

一成「ふーん。そういうもんなんだ。オケオケ!」

一成「あ、あの子もマジかわいい。ねぇねぇ、オレと遊びに行かない?」


一成は上手く役をつかんでるけど、それ以上に踏み込もうとしないね。

原典のシェヘラザードなら→←相合傘【茅ヶ崎至】



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (74 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
303人がお気に入り
設定タグ:A3! , 若干逆ハー?
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ろい | 作成日時:2018年6月30日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。