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「おーちゃん、まじあんがと!お礼にこれ、ん」



そう言って四葉くんが渡してきたのはキャラメル。
躊躇はせずにそれをありがたく受け取ってから、四葉くんを凝視する。

それから数秒後、意味がわかったのか形の良い唇を開いて四葉くんは言葉を発す。



「…あ、えーっと、いおりんが見せてもらったのにお礼しないのは失礼だーって。
終わってすぐに購買行ったらキャラメルあったから、それはおーちゃんのな」

「ありがと〜、四葉くん」



だから数学終わった途端に和泉くん連れてダッシュでどっか行ってんだ。ちょっと納得。



「四葉さん、億川さんのお礼なら1人で買いに行って下さいよ。どうして私まで…」

「だっていおりん、行きたそーにしてたし」

「してませんよ!!勝手な捏造をしないでください!
私は別に…四葉さんがちゃんとしたものを選ぶか不安だっただけで」

「はいはいツンデレだね、和泉くん」



なんとなくヒートアップしそうな気がしたから無理やりに話を終わらせて、つまらなさそうにしている亥清くんを見て首を傾ける。



「何がいいの」

「ん?…あ、キャラメル(これ)のこと?」

「そ。まぁオレもありがとう、とは思ってる、し……」

「あらあら、もしかしてハルちゃんもツンデレ?」

「はぁ!?」



顔を真っ赤にして近づいてきて私の髪をぐしゃぐしゃに撫で回す亥清くん。
相変わらず面白いなあ、なんて思っていると不意にその手が下ろされて頬のところで止まる。

頬の真横にある私よりも大きな手をチラリと見てから、まだ止まったままの彼を見た。



「っ、あーもう!ほんとむかつく!!」



一方的にそう言われてパッと離れていった手。

ムカつく、なんて言いつつも私と喋るもんね。
やっぱツンデレだよハルちゃん。


それからすぐ先生が来て、現代文の授業が始まった。
うちのクラスを担当している先生は黒板に文字を書いている時、あんまりこっちを見ないから割と皆、手紙を回したりやりたい放題なわけで。
そしてそれは横の席である彼、亥清くんも例外ではなく。




"今日の放課後、暇だったら教室で待ってて""おっけー、待ってるね"




……。
ところで亥清くん、ちゃんとノートは取ろうね。

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なつめみく - あああか三月、、大丈夫。浮気しないさ。                 はるかたゃん、けっこn((( (9月24日 12時) (レス) id: ba14ff85c6 (このIDを非表示/違反報告)
ろい(プロフ) - みさん» 亭主関白亥清ぬんどタイプすぎて思わず出してしまった……!!同志がいて感激してますありがとうございます!(作品読ませて頂いていますファンです、いつも供給をアリガトウゴザイマス!) (2020年9月11日 2時) (レス) id: 9883bc7676 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - てっ、亭主関白いすみくん可愛すぎます、、、、、、!!、!この作品どタイプですアリガトウゴザイマス!!!! (2020年9月8日 23時) (レス) id: f83f4b4f81 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ろい | 作成日時:2020年9月6日 2時

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