４２．がんばらない ページ5
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そのまま黒尾サンは気にすることなく私の右横に座った。
「まー、Aチャンがこのままでイイって言うなら話は別だけどな。
お兄さんと仲直りしたくない？」
「…あの気持ち悪い頃に戻るって考えるだけで吐き気しかしない」
多分、大分。自覚症状があるほど、兄さんっ子だったと思う。遠い昔だけど。
何をするのも一緒でずっと後ろをついてまわってた。手を繋いで笑い合って…無理。
「………正論を言うと早く仲直りして欲しいところだけどね。
Aの話を聞いてると司くんの視線が痛いから」
「何かされたらすぐ言って、通報する」
「そういうことじゃないんだけどなぁ」
無表情のまま元気よくそう言うと変にため息をつかれる。
すると、私たちの上から影が差した。
「白鳥沢のマネを真ん中に黒尾と研磨が居るってなんか変なスリーショット見てる気分」
「ちょいちょい、やっくん。
俺ら、一応は幼なじみってやつだから」
黒尾サンがそう言ってやっくん、と呼ばれた音駒のリベロの人と目が合う。
一応、挨拶は会釈程度で済ませる。
「えーっと…白鷺さん、だっけ？」
「デス」
「白鷺さんは研磨タイプか〜、黒尾が面倒見たくなるのも分かるな」
「エッ、」
言われた本人である2人の声が揃う。
私、別にプリン頭じゃないしあんなに猫背じゃない多分。それ以外は……あってる？あってるの？？
「Aは、俺と違って根性が使えるから…俺と一緒にするのはちょっと」
「コンジョウ？」
「うん、…喧嘩を長引かせるところとか」
「…………ゴメンって」
何気にちょっと根に持ってるよ、研磨クン。
自分でも分かるほど苦い顔をして謝って、伸ばしていた足を三角に折り曲げる。
「……やっくんサンは、」
「それで呼ぶならさんは無くていいぞー。…俺は白鷺でいい？」
「全然大丈夫デス」
コクリと頷いて目を擦って、ゆっくり目を開けると情景は変わらない。
体育館の色とバレーボールが跳ねる音。
「今知り合ったばっかだけど2人に言いにくかったら相談乗るからな、白鷺！」
「……やっくんと幼なじみが良かったあ」
「Aチャン？？」
「俺もクロも頼りないからだよ」
「音駒の脳で心臓のセッター！なんでそこで諦める！？」
「クロうるさい」
若干、日常に戻った気がして笑いが零れた。
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黒猫。(プロフ) - 白鷺ちゃんのキャラめっちゃ好きです！お話もとても面白かったです！更新頑張ってください！応援してます！ (2022年2月11日 19時) (
レス) @page13 id: abf8c53ec1 (このIDを非表示/違反報告)
元薺(サイ)だった者(プロフ) - 初めまして！繰り返し読ませてもらってます！！あの、気の所為だった申し訳ないんですが白鷺兄妹の過去というか因縁ってあんスタの朔間兄弟をイメージされましたか？とても好きな設定で何回もこの小説読んじゃいます！これからも無理せず頑張って下さい！ (2021年10月24日 21時) (レス) @page11 id: 5a1541447c (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - 1話1話の内容が読み応え(濃くて)があって、読んでいると時間を忘れる作品でした！更新頑張ってください（ｹﾗｯ､､､一気読みしちゃった笑 (2021年9月1日 21時) (レス) id: 1a6dd63888 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ろい
| 作成日時：2020年6月29日 21時
