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源先輩。 ページ4

『欲望のままに』





うちの学校の女子ほぼ全員が憧れ…というより恋愛感情的な意味で好かれている源先輩と、雨の日の帰り。




「濡れるよ」




腕を引かれて車を避ける。

学校で生徒会長をしている源先輩とは相変わらず雰囲気が違う。
同じ人物のはずなのに。




「…先輩、もう帰っていいですか?」

「Aちゃんの家の方向、こっちだよね?僕もこっちだし一緒に帰って特に問題は無いと思うんだけど。…それに、Aちゃんって危なっかしいから」




そう言われ、口を噤む。
不意に無言になった瞬間、少し下に向けていた目線を上にあげると目の前には先輩の整ったお顔が。




「ボーッとしすぎ、こんなことされても文句言えないからね」




ちゅっと合わさった唇。
離れた途端に、左手で覆った。降りしきる雨の中で横にいる先輩を睨んだ。




「僕、ずっと我慢してるんだから。
蒼井がいなかったら、って考えると色んなことが出来るんだけどね」




蒼井くん、逃げて今すぐ逃げて。
先輩今さっき完璧に祓い屋の顔してたから。

……。
雨が酷くなってきた。ザーって音で他の音がシャットアウトされるくらい。
そして不意に手に温かいものが触れた。




「Aちゃん、こっち」




見てみるとやっぱりそれは先輩。
腕を引かれて着いていくと…………え、家?




「入って」

「い、いやいや遠慮します!!
弟さんもいるし、気まずいでしょ〜」




あはは、なんて言って能天気なふりをして笑い飛ばす。
表情が固まった先輩を見て冷や汗をかく。




「立ち上がれなくしたら入ってくれるの?」

「喜んで入らせて頂きます」




こっわ、レベルが脅迫なんですけど。

先輩に連れられて中に入るとそこで待ってて、と命令され大人しくその場に待つ。
しばらくするとタオルを持ってきて私の濡れた頭を拭き始めた。




「せ、先輩、流石にこれは自分で…」

「良いから、遠慮しないで」




先輩相手だから遠慮してるんだけどなあ…。
こうも話がいいとさすがに警戒しなきゃいけないって言うのは、蒼井くんを見てよく学んだから。




「あ、ちなみに今日はAちゃんの言う弟くんはいないよ」




さり気なく爆弾発言をされて、動きが固まる。
え、いや、なんでいないの?いたらそれは気まずかったけど、いっその事いてほしかった。





「大丈夫、Aちゃんが煽らなければ何もしないよ」

「いっかいも、そんなことしてないですけどね!!」




責任転嫁は良くないです、先輩。

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ろい(プロフ) - さくらさん» ありがたい言葉です!すっごく嬉しいです、これからも更新頑張ります!! (2020年3月10日 23時) (レス) id: 9883bc7676 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 長々と書いてしまいそうなのでまとめて、文章が凄い好きです!更新頑張ってください! (2020年2月29日 23時) (レス) id: f3613561c3 (このIDを非表示/違反報告)
ろい(プロフ) - みわさん» 司くんを書くといつもこうなっちゃいます……、、完全に私好みです、すいません (2020年2月17日 1時) (レス) id: 9883bc7676 (このIDを非表示/違反報告)
ろい(プロフ) - 月ヶ瀬@猫さん» コメントありがとうございます!頑張りますー! (2020年2月17日 1時) (レス) id: 9883bc7676 (このIDを非表示/違反報告)
みわ - 司くんえちえちですね、、すきです (2020年2月16日 22時) (レス) id: 5664b5d869 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ろい | 作成日時:2020年2月15日 20時

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