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6回目 ページ6







「っ、ひゃっ、!」

「あはっ、感じちゃう?」



太ももの内側に何か生暖かいものが這ったと思えば花子さんの舌。

初めての感覚に戸惑いながら無理やりに下りようと少し後ろにズレる。



「まだダメだってば」



歯形を付けるように噛んで、味わうように舐めて。まるで食すかのように舌を這わせる花子さん。

一応旧校舎だけど案外近くに人が居るかもしれないのに。



「ッ〜〜〜〜、バカっ!」



目の前にあった花子さんの頭を引っぱたいてぴょんっと飛び降りる。

手も掴まれてないし突然の痛みに悶えている花子さん相手なら逃げられる。
そう確信して扉の方へと走る。



「おばかさん、契約のこと忘れちゃった?」



途端に現れた花子さん。もう少し近ければゼロ距離。

目の前で吐息混じりにそう言われ、走るために動かしていた足を止める。
ニコニコと変わらない笑顔で近づいてくる花子さんが何だか怖くて逆に後ろに下がる。



「一方的じゃないよ、Aだってそれに了承したんだから。
ね、諦めなよ、放課後(この時間)は俺から逃げられないんだって」



スっと伸ばしてくる手におもわず目を閉じそうになるけど我慢。

また唇を触られるのかと思いきや中に指を突っ込んできた。



「っ、ふぅむ!?」

「ヘンだけどかわいー声、ビックリした?」

「んっ、んん、!」



近づいてくる身体を押し返そうと必死に腕を伸ばして力を入れるけどそんなの関係なしに距離は近くなる。



「…だからそれ、逆効果。
そんなに俺のこと煽ってどうしたいの?」

「煽ッて、な…!」

「おばかさんで可愛いAでも分かること教えてあげよっか。
煽ってる人って大体そう言うんだよ」



そう言い終わるのと同時に花子さんは私の口から指を抜き取った。

ツゥっと唾液が糸を引いているのを見てしまい、気分が悪い。



「あはっ、なんかちょっと甘いカモ」



唾液のついた指をぺろりと舐めた花子さん。そして満足気に笑って私との顔の距離を近づけて口の端についていた唾液を掬いとるようにまた舐めた。



「恥ずかしいノー?」

「逆になんで恥ずかしくないの……」



赤くなっているであろう顔を隠しながらそう言うとキョトンとした顔で不健全なことを言い出した。



「え?だってこれから【ピー】とか【ピー】とかもするし、ふっかぁいちゅーとかもするんだから恥ずかしくないデショ?」

「は、花子さんのド変態!」

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作者名:ろい | 作成日時:2020年1月21日 0時

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