融解。【地縛少年花子くん】 (ページ18)

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18回目ページ18

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首筋、耳の後ろ。
エンドレスでとにかく赤い跡がいっぱい。
少し歪んだ制服の細長いリボン、薬指に歯形、手首には縛られた跡がバッチリ入っているわけで。

……これ、隠し通せるのかな。

＿＿＿＿＿

あっという間に放課後。
太ももの内側にはいつの間にか爪の跡がくっきりと残っていてスカートと靴下で隠れてるから大丈夫だとは思うけど花子さんにそれは通用しない。

現にちょっと前に中に手を突っ込んできたし。

「ねェ、A。
俺ちょっと前になんて言ったっけ？」

ヘラり。
まるで仮面を貼り付けた笑みを私にも見せた花子さん。
目線を合わせないように左に逸らして口を開いた。

「なんて言ったって…どういう、」

勢いよく壁に押し付けられて背中を打つ。
痛さで若干、顔を歪めると前の笑顔とは一転。無表情の花子さんと目が合った。

それがつかさくんと重なって、冷や汗が背中を伝う。

「…やっぱ、シないと分かんないのカナー？」

ニコニコ笑う花子さんが怖い。
今さっきまで無表情だったのに、どうして今はニコニコ笑えるの。

私の髪の毛を耳にかけて耳の後ろをそっと触って、その次は首筋。
目立つ場所や前につけられたその痕を指でなぞられる。

「まだあるデショ？どこ？俺に教えてよー」

フルフルと首を横に振って半開きになっていた口を完璧に閉じる。

右側には花子さんの腕があるから逃げられそうにないし、もし逃げることが出来てもすぐに捕まると思う。

「ひあっ、！？」

咄嗟に下を見てみると花子さんの足、というより膝が私の足と足の間に入っていてそれがグッと上に上がっている。

「いー声、もっとちょーだい」

そう言って花子さんは足をさらに上にあげる。

唇を噛み締めて声を出すのは我慢してるけどそろそろ限界なわけで。
それと同時に恥ずかしさが私を襲う。

「ね、どこにつけられたの？
言わないならー…もぉっと上にあげちゃうケド」

「んあっ、！」

足がガクガク震えてつま先立ちもそろそろ厳しい。
涙が溢れそうになるのを堪えながら負けじと花子さんを睨む。

「…煽るの、天才的じゃん」

今までよりも一気に上げられたその足に、つま先も自分の足の全ても耐えられなくなって前にいる花子さんに体重をかけて寄り掛かる。

「ホラ、はやく教えて？」

そう言いながらも花子さんはグリグリと足を上げるのは辞めない。

同時に頭の中で葛藤が起きて壊れそうだった。