25.がんばらない ページ33
.
拝啓、白布まま。
ここはどこですか、迷いました。ちゃんちゃん。
確か今さっき居たのが第4体育館で、右が第2体育館のはずなんだけど…倉庫しかないんだよねぇ。
「Aチャン?」
「………ダレ、デスか」
猫目で猫背、プリン頭の人。
髪型が何とも特徴的な背の高い人。
……断じて、私の知り合いではないハズ。
「……だから言ったのに、クロ」
「いやいや、でも2年ぶりの再会だし覚えてるかなーって思うだろ?」
「お、おん……?」
首を傾けながら返事をする私に対して、くろと呼ばれた人がいい笑顔をこちらに向けた。
「んで、Aチャンは第2体育館に行きたいわけ?」
「そうデス」
「研磨、第2体育館って、」
「梟谷と音駒」
んじゃ、行くか。
そう言って黒髪の人は歩いて行く。
「あ、俺は黒尾な。んでこっちが、」
「……研磨」
「黒尾サンと研磨…、でいいの?」
「そーそー、大正解。
というか俺らはAチャンのご実家の近所なんだケド?」
私の実家ということはつまり…東京のまぁ、あれ。
兄さんの存在も知ってるってこと。
「覚えてない、デス」
「白鷺…Aは私立の中学に行ったからそこで別れてるし、覚えてないのも当然…多分」
「ま、でも、宮城の高校に入学したって聞いた時はびっくりしたけどな」
黒尾サンと研磨はそれ以上、何も言わなかった。
全部分かってるみたいに。
でも、そっちの方がありがたいから私は別に構わないけど。
「っし、ついた。
つーかAチャン、第4体育館から出てきたんなら第2体育館は右に行くだけなんだけどな」
「迷った、多分」
右に行くだけで迷うとは思わなかったけど。
黒尾サンと研磨と一緒に体育館に入ると同時に大勢の視線が突き刺さる。
「……A、隠れるのやめて」
「はいはい、隠れるのは後でなー。
先にお礼言いに行かなくちゃだろ、Aチャン」
「…………ん、」
黒尾サンに背中を押されて、梟谷のマネージャーと思わしき2人に近づいて小さく口を開く。
「あの、」
「あっ、白鳥沢のマネージャーの子かな?」
「そう、デス。
スポドリ作ってくださってありがとうございマス」
「あはは〜、いいよ全然。
マネージャーの仕事大変だから助け合いが大事〜」
雀田先輩、白福先輩。
後に名前を教えて貰ってほんのちょっとだけ仲良くなったハズ。
.
742人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ろい(プロフ) - ヒナさん» 果たしてオチはあるのか…??(すっとぼけ顔)コメントありがとうございます、更新頑張ります! (2020年6月24日 21時) (レス) id: 9883bc7676 (このIDを非表示/違反報告)
ヒナ - 落ちはあるのか…?あるなら白布がいいなぁ、夢主可愛い!更新頑張ってください! (2020年6月7日 12時) (レス) id: fe45ff59f5 (このIDを非表示/違反報告)
ろい(プロフ) - ryonさん» 可愛いですよね分かります(真顔)。応援ありがとうございます! (2020年3月8日 13時) (レス) id: 9883bc7676 (このIDを非表示/違反報告)
ryon - え?夢主ちゃんて、可愛いすぎ、、 めっちゃ応援してます! (2020年3月6日 9時) (レス) id: 89b2666c2a (このIDを非表示/違反報告)
ろい(プロフ) - 青い夕日さん» ありがとうございますううう!!自分で書いてて言うのもなんですけど夢主ちゃん可愛いですよね!!更新頑張ります! (2020年3月5日 22時) (レス) id: 9883bc7676 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ろい | 作成日時:2019年3月8日 22時