１４．がんばらない ページ19
．
「…てことなんデスけど」
昼休み、昼食を食べてから主将である牛島さんの元へと向かい、経緯を話した。
「青葉城西ということは"及川"が居るのか」
「…？」
小さく独り言を呟いた牛島さん。"オイカワ"って誰…？
「分かった、監督には俺から言っておこう」
「ありがとございマス」
牛島さんの許可も取れたし、これで心置き無く…、いや行けない。
あの黒いオーラを纏った白布をどうにかしてから行こう。
教室に戻り、白布を探す。
「…誰探してんの」
「！！
…白布探してたんだけど」
不機嫌すぎて話しかけられるレベルじゃない。クラスの皆もこのどす黒いオーラを纏った白布を見て冷や汗をかいてくるくらい。
「………」
「………」
見つめあった状態で無言になられてもこっちが困る。目を逸らした途端に白布が口を開いた。
「…早く帰ってこいよ」
「相変わらずままだね」
「は？」
「なんでもない」
まぁとりあえず、大丈夫だと思う多分。山田に文句を言いながらも白鳥沢学園から出た。
携帯触って地図アプリを開き、先に烏野高校の場所を調べる。
山田が言うには、先に烏野に行ってそこで違う書類を受け取ってからそれをまた青城に渡すらしい。
「なんでこんな面倒なこと引き受けちゃうかなぁ」
強めに吹く風に応じて靡く髪を押さえて溜息を着く。
私にしては珍しくも早歩きで向かうと割とすぐ着いた。
時間が時間なのか部活をしている声が聞こえる。正門前には烏野の生徒が少ないけどいる。
「生徒会室、だっけ」
いやまずどこにあるの。前途多難すぎる…。辺りをキョロキョロと見渡しながら、書類を持って歩く。
すると目の前にあるものが転がっていた。
「…バレーボールがなんでここに」
いつの間にか体育館の方に行ってたっぽい。…普段の影響って怖すぎでしょ。
バレーボールを持って、体育館へと足を進めた。
＿＿＿＿＿
「……たかい、」
扉をほんの少し開けて、体育館の中へと目を向けるとそこにはオレンジ色が高く高く飛んでいた。
あ、これの存在忘れてた。
「あの、」
自分が入れるスペースだけ扉を開けて、身体を中に滑り込ませる。1番近くにいた人にバレーボールを差し出した。
「外に転がってたので」
「あー、ごめんな。ありがと！」
ニカリと笑うその人は少しだけ瀬見さんに似た雰囲気をしていた。
．
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 742人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ろい(プロフ) - ヒナさん» 果たしてオチはあるのか…？？（すっとぼけ顔）コメントありがとうございます、更新頑張ります！ (2020年6月24日 21時) (
レス) id: 9883bc7676 (このIDを非表示/違反報告)
ヒナ - 落ちはあるのか…？あるなら白布がいいなぁ、夢主可愛い！更新頑張ってください！ (2020年6月7日 12時) (レス) id: fe45ff59f5 (このIDを非表示/違反報告)
ろい(プロフ) - ryonさん» 可愛いですよね分かります（真顔）。応援ありがとうございます！ (2020年3月8日 13時) (レス) id: 9883bc7676 (このIDを非表示/違反報告)
ryon - え？夢主ちゃんて、可愛いすぎ、、 めっちゃ応援してます！ (2020年3月6日 9時) (レス) id: 89b2666c2a (このIDを非表示/違反報告)
ろい(プロフ) - 青い夕日さん» ありがとうございますううう！！自分で書いてて言うのもなんですけど夢主ちゃん可愛いですよね！！更新頑張ります！ (2020年3月5日 22時) (レス) id: 9883bc7676 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ろい
| 作成日時：2019年3月8日 22時
