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目を細めて見てみると堀部くんの触手が溶けていた。まるで…対先生ナイフを踏み付けてしまったみたいに。
「おやおや、落し物を踏んづけてしまったようですねぇ」
触手を失って動揺している堀部くんを殺せんせーは自身の脱皮の皮で包み込んだ。
「同じ触手なら対先生ナイフが効くのも同じ、触手を失うと動揺するのも同じです。でもね、先生の方がちょっとだけ老獪です」
そう云うなり殺せんせーは外へと堀部くんを放り投げた。
「先生の抜け殻て包んだからダメージは無いはずです、ですが君の足はリングの外に着いている。
先生の勝ちですねぇ、ルールに照らせば君は死刑、もう二度と先生を殺れませんねぇ」
相手をナメている顔色で笑いながら云った殺せんせー。…流石に其れは頭に来る筈だけど。
「生き返りたいならこのクラスで皆と一緒に学びなさい。性能計算ではそう簡単に計れないもの、それは経験の差です。君より少しだけ長く生き、少しだけ知識が多い。先生が先生になったのはね、
この教室で先生の経験を盗まなければ君は私に勝てませんよ」
殺せんせーの云うことは身に染みる程、納得出来る。
私だってそうだから、此処に居る生徒よりも生まれた環境が全然違う、そのお陰で経験が豊富なのだ。そして少しだけ長く生きて居るからこそ、知識がある。
「俺が弱い…?」
拙い。
そう思ったのは既に遅かった。
先程見た黒い触手を振り回し、殺せんせーの居る教室へと矛先を向ける堀部くん。
窓越しに堀部くんへと狙いを定めて触手目がけて対先生弾を放った。
勿論、其れに気付いた堀部くんは矛先を此方に向けた。笑顔で手を振ると物凄い速さで此方へと向かって来る。だけれど、首筋に何かを撃たれて気絶した。
「転校初日で何ですがしばらく休学させてもらいます」
「待ちなさい!担任としてその生徒は放っておけません。一度
それにシロさん、あなたにも聞きたい事が山ほどある」
先生の鏡、とでも云うべきかな。
偽りの無いそういうところはかなり好めるけどね。だけど頭の中にチラつくその影は消えてくれない。
「いやだね、帰るよ。力ずくで止めてみるかい?」
その言葉に頭に来たのか殺せんせーはシロに向けて触手を向けようとした。
「莫迦、対先生繊維に決まってる」
「ニュや…」
嗚呼、苛つくなぁ。
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ろい(プロフ) - 零さん» ひぇっ、恐れ多いです…。今週の更新はあまり出来ませんが来週は頑張ります!!これからもこの作品をよろしくお願いします! (2019年6月20日 23時) (レス) id: 221a5d6f5e (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - めちゃめちゃ面白いやんけ……暗教も文ストも好きだからめっちゃ好き……))更新無理しない程度に頑張って下さい!楽しみしにしてます!!! (2019年6月20日 22時) (レス) id: c17c74b3a4 (このIDを非表示/違反報告)
ろい(プロフ) - 柊まふさん» 最高と言っていただけるなんてすっごく嬉しいです!今、書き直しをしているのでまた1から読んでみてみるのも面白いかもしれません、是非どうぞ! (2019年5月23日 6時) (レス) id: 221a5d6f5e (このIDを非表示/違反報告)
柊まふ(プロフ) - 最高です!更新 楽しみです! (2019年5月22日 16時) (レス) id: 9a5360aa7e (このIDを非表示/違反報告)
ろい(プロフ) - 無気力さん» ありがとうございます!更新頑張ります! (2019年5月21日 21時) (レス) id: 221a5d6f5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ろい | 作成日時:2019年4月14日 20時