L社職員さんが魔法界に来たようです【MASHLE】 (ページ8)

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Aside

「そうじゃな。試練を与えるんだったな」
「ほらA、ウォールバーグさんが期待しているんだ。頑張ってくれよ？」
『…はい』

近い、何故か近い。いつの間に私の隣に来たんだ
そういや、聞きたいことがあるな

『あの、おばあさんはどうなるんですか』
「あぁ。安心してくれ。試練を達成したら返すよ」

なら良い

「では健闘を祈る」

そう言った瞬間に自分の下に魔法陣が浮き上がった
浮き上がった時、眼鏡の人が妙にこちらを恨めしそうに見ていた気がする
＿＿＿＿＿＿
目を開ければ周りはコロッセオのような形の建物だった
壁には等間隔に入場口のようなところがある

「A、聞こえているか」
『はい』

どこからか声がする

「今からお前に力を証明する試練を与える」
「今から入場口に出てくる奴を倒せば試練はクリアだ」

単純だな

「だが、そいつはあの蝶の化け物と同じく捕獲するのにはかなり手こずった奴だ。気を引き締めろ」
『はい』

そこからは声が聞こえなくなった
というか、さっきから気になっていたのだがあの人達は誰だ？
後でジョシュアさんに教えてもらうか

そう思っていると入場口に人影が見えた
…なんか見たことがあるな

【…A？】

入場口から出て来たのは見たことがある赤いずきんを被った知り合いだった

【あんた、なんでここにいるのよ。死んだんじゃないの？】
『貴女こそ』

赤ずきんの傭兵。WAWクラスの幻想体
ALEPHクラスのEGOを来ている私でも苦戦する

【ここで戦えって言われたんだけど、まさかあんただとは思ってはなかったわ】
【あの惨状からどうやって生き延びたのよ】
『…さあ？自分で考えてみたらどうなんですか？』

幻想体(お前ら)が私をこうしたんだろ

【…戦う前に聞くわ。貴女、この世界についてどう思う？魔法が使えない奴らの処遇についてどう思う？】
『いきなりですね』
【ここに来てから気になっただけよ】
『そうですか』

こんなこと聞く人だったけ

『…意外とどうでもいい事で争うんだなと思います』
『私は、使えないんだったら使えるようにしたらいいと思います』
【使える？】
『魔法を使えるようにという意味ではありません。召使いやらなんやらに役立てればいいという意味です』
『だって、靴磨きや水をコップに入れることなんて魔法がなくてもできるでしょう？』
【…魔法が必要になることは？】
『それは勿論、薬の実験台、化け物の討伐、囮に使えばいいと思います』
『私はそう育てられたので』