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カルド side
Aちゃんは僕の方を見ず、展示物をジッと見ている
「…人を殺したことがあるのかい」
『はい』
…僕も仕事として殺したことはあるが、こんな若い子がやることじゃないだろう
理由までは探らないでおこう
しばらく展示場をまわっていると、後ろから声がした
「…もしかして神覚者と噂の隊長様ですか?」
後ろを見てみるとこの展示会の主催者だと思われる人が立っていた
「そうだけど、何か?」
「いや実は、相談事がありまして…」
Aちゃんは、何故か主催者と思われる人から目を逸らしている
「Aちゃん。行けるかい?」
『……いいでしょう』
「では、こちらへ」
______
案内された所は、高級感溢れる応接室に案内された
目の前には、紅茶と主催者と思われる人がいた
「申し遅れました。私、今回の展示会の主催者、ビリー・リントンと申します」
名前を聞いた瞬間、一瞬思わず顔をしかめてしまった
リントン家には、黒い噂しかない
そして最近の黒い噂はビリー・リントンに集中している
例えば、"希少魔物の売買"、"少年少女を誘拐し人身売買にかけている"、こんなところか
「今回の頼み事というのは、この小鳥を引き取って欲しいのです」
「…小鳥?」
「はい、小鳥です」
拍子抜けだな
ビリーが召使いを呼び、その召使いの手には鳥籠があった
鳥籠の中には、羽は白く、腹には赤い"何か"ピクピクと動いていた
「この小鳥です」
【…!。チュン!チュンチュン!!】
小鳥は、Aちゃんを見つけた瞬間鳥籠の扉をつついていた
「今出すからね」
召使いは、小鳥を鳥籠から出した
小鳥は、真っ直線にAちゃんの方に向かった
『うへ』
【チュンチュン!ヂュ〜ン】
小鳥はAちゃんの顔にへばりついて泣いていた
「この籠はお渡しします」
「あ、ありがとうございます」
______
籠と小鳥を渡された後、すぐに外に出た
あそこにいたら何が起きてもおかしくないからな
お腹が空いたので、近くのカフェに来た
「いらっしゃいませ。テラス席しか空いていませんが、よろしいでしょうか?」
「はい。そこで」
「あ、あと。ペットの同伴もいいですか?」
「テラス席なので出来ますよ」
「ありがとうございます」
椅子に座り、荷物と鳥籠を置いた
さて、遅めの昼食をとるとするか
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みきりねこ(プロフ) - チョコミントアイスさん» 最高っすねぇ〜 (3月29日 22時) (レス) id: 07c0467348 (このIDを非表示/違反報告)
チョコミントアイス(プロフ) - 好き×好きは最高だぜ〜! (3月29日 21時) (レス) id: 4c4c6fd317 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みきりねこ | 作成日時:2024年3月1日 18時