L社職員さんが魔法界に来たようです【MASHLE】 (ページ30)

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エッじゃない奴の注意！
＿＿＿＿＿＿
Aside

男性に拳銃を渡した
赤ずきんや魔弾の射手とは違う拳銃だ
オートマチックなんかと言えば伝わり易いだろうか
※わかんない子は、オートマチックって調べたら出てくるよ！

「？、これは？」
『貴方は何も考えずその引金を引けばいい』
『分かります？この出っ張っているところです』
「あ、あぁ」

男性はやっと分かったらしく、女王蜂に狙いを定めている
これでいい

なぜなら、この男性は今から"働き蜂"になるのだから

いつの間にか女王蜂の周りに胞子がふわふわと飛んでいた
男性は胞子を吸い込んだらしく首を手が真っ赤になるくらいに引っ掻いていた
あ、カルドさんには外に出てもらっている

「っぐぁ。ああぁ。ぅゎあぁあぁぁあぁ！！」

男性の頭は地面に落ち、胸部が破裂し、働き蜂が生まれた

【ジッ、ジジッ。ジジジッ！】

こちらに何があったんだと話しているようだ
何を言っているの分からないが女王蜂の方に指を指した

【ジッ、ジジ？】

働き蜂はしばらく女王蜂の近くをウロウロしてようやく、自分の役目が分かったらしい
そして、働き蜂は自分の鋭い歯で女王蜂を食べた
貪り、そして女王蜂の姿は無くなった

【…ジッ、ジッジッ！】

働き蜂は、自分で女王を食べてしまったことに後悔し、少し泣いている様に見えた

『…安心しなさい。すぐに女王様の場所に送ってあげます』

さあ、審判を始めよう
＿＿＿＿＿＿
「…大丈夫だったかい？」
『……ゲッホゲホ、っカハ！』

ついに地面に赤い飛沫が飛び散ってしまった
そりゃそうだろう。女王蜂の胞子のダメージを無理矢理抑え込んだらこうなることは必然だ

「ゆっくり、ゆっくり息を吸うんだ」
『すぅー』
「吐いてー」
『はぁー』
「軽くなったかい？」
『…はい』

カルドさんには迷惑かけてばかりだな
自分がサポートしなければならないのに、倒れてばっかだ

「これで、終わりかな？」

終わりじゃない
あのクソ野郎を捕まえるまで

『まだです』
「…あの攻撃の犯人かい？」
『はい。けど、どこにいるかは大体分かります』
＿＿＿＿＿＿
2階のテラスには、心地よい日光が流れ込んでいて、ここでいっそ眠りたいと思うくらいに穏やかだった
このクソ野郎を除けばな

【…久しぶりだな。A、と言いたいところだが、その物騒な剣をしまってくれないか？首が吹き飛びそうで怖いんだ】