L社職員さんが魔法界に来たようです【MASHLE】 (ページ29)

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Aside

かなり進んだと思うし、意識もかなりハッキリしてきてまともに会話出来る様になってきた

『…カルドさん。もう歩けると思うので降ろしてもらっていいですか？』
「わかった」

降ろしてくれ
うん、歩けるようになってる

「さっきの攻撃は一体どこから来たと思う？」
『また幻想体からの攻撃だと思います』

あの発砲音と一瞬奥に見えた青い魔法陣は、きっとあのクソ野郎(射手)のものだろう

「どんな幻想体だと思う？」
『…赤ずきんさんとは違う、銃を扱う幻想体だと思います』
『カルドさんは、ツララさんから幻想体の話は聞いていますか？』
「？、聞いてるよ。幻想体の攻撃にはそれぞれ属性があるって」
『先程の攻撃の属性はBLACKです』

カルドさんがもし頭に被弾しなくても別の場所に当たればすぐさま発狂しているだろう

「…本当に大丈夫なのかい？」
『正気はまだ失っていないのでご安心を』
＿＿＿＿＿＿
地下の最深部の部屋と思われるところまで来た
重々しい扉が目の前にある

「…開けますよ」

そう言い、扉が開かれた

目の前には、女王蜂が佇んでいる
部屋の中には飛行能力を失ったはずの羽がパタパタと動いている

「これが…女王蜂」
『はい』

こんな醜い姿になっても威厳も保てているのは素晴らしい

「……どうやって倒せばいいんだい？」
『女王蜂自体は脱走しませんからね…考えられるのは特殊条件を満たすこと』

だが、その特殊条件が分からないんだよな
今の女王蜂は働き蜂は1匹も仕えおらず、孤高の女王をとしているからな
…そういや、昔のL社本部の女王蜂の記録では「女王蜂としての役割を終えた時、働き蜂は彼女を始末するための用意をします。」そう記載されていたのを思い出した
あの記録の通りに行けば…

『…良い方法があります』
「なんだい？」
『働き蜂を探しましょう』
＿＿＿＿＿＿
「嫌だ！止めてくれ。もう人が倒れていくのは見てられないんだ！」

カルドさんは、この邸宅の主だと思われる男性の襟首を掴んで、地下の部屋まで連れてきてくれた

「こいつでいい？」
『はい』

男性は、ギャアギャアと叫んでいて、女王蜂はそれを不快そうに見ている

「おい！お前らは何者なんだ。まさか、俺を殺そうと…殺せるなら殺してくれ！もうイヤ『黙れ』…ﾋｯ｣
『光栄ですね。貴方、女王にトドメを刺せるなんて』

私だったら、死んだ方がマシだと思うくらいに酷くするだろう