L社職員さんが魔法界に来たようです【MASHLE】 (ページ27)

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Aside

パーティ会場と思われる場所には早速敵がいた
かなり多いな。パーティでもしていたのか？
見つかると危ないので入口辺り隠れているが

「…多いね。あれは一体なんなんだい？」
『働き蜂です。あれが"元人間の幻想体"です』
『もっと正確に言えば、"人間から生まれた幻想体"ですね』

「働き蜂か、働き蜂がいるなら女王蜂もいるんじゃないんですか？」
『います。女王蜂が飛ばした胞子を吸い込んでしまったら、あれになります』

あんなにいるのであれば近くに女王蜂がいるかもしれないな
そう考えながら後ろを見てみれば大きくて鋭い歯が目の前にあった

『！、危ない！！』

そう言い、カルドさんを会場の方に突き放した
すぐさまに働き蜂を切って会場の方に向かったがな

『すみません、大丈夫ですか？』
「いや、大丈夫。戦えるさ」
「A。働き蜂に物理攻撃は効くかい？」
『…効きは、します』
「不安になるね〜」

私には、分からない
普通の職員に送られるのは幻想体本体の耐性だ。取り巻きの事なんて分かるはずない

カルドさんはそう言い、黒い炎を纏う大剣を鞘から抜いた
カッコイイ…
やはり炎を纏う剣というのは、あの人が言う通りロマンの塊なのかもしれない
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周りには働き蜂の死体がごろごろと転がっている
幻想体を殺しても血の臭いがするのはキツいな

「…ふう、これくらいでいいかな？怪我してない？｣
『大丈夫です。そちらは？』
「問題無し」

黒い剣について尋ねてみようか

『その黒い剣ってなんですか？炎を纏っていましたけど』

カルドさんが持っている大剣は、ちゃんと手入れもされていてこちらの顔も写される位に綺麗だ

「ああこれ？」
「これは、僕の家に代々伝わるとても大事な剣だよ」
『働き蜂がその剣に触れた時、勢いよく燃えていましたけど、これもその剣の能力ですか？』
「うん。君って意外と喋るんだね」

…無口そうに見えたか？
まあ、元からそんな喋らないが武器の話になると、つい

「武器とかそういうのが好きなのかい？」
『ま、まぁ』

都市の熱狂的なファンに比べればまだまだだが

「そう。…今度、マーチェット通りで古代武器の展覧会があるんだけど、1人で行くには気が進まなくてね。来るかい？」
『…行きます』

行くしかないだろう

カルドさんとは、そんな雑談をしながら邸宅の調査を進めて行った
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今回はこの間みたいなキャラ崩壊ではなく、ちゃん理由があるものです