Umbrella for THE RED RAIN - 参幕 -

甃弐滴 ページ38

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Side : Masaki

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あれから

どれくらいの時が経ったんだろう。














兄貴の＿＿＿＿＿死
















俺も 広斗も


＿＿＿＿＿愛華ちゃんも














そう簡単には 受け入れられなかったけど














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上園邸に乗り込んで
ちゃんと自分達で




この＿＿＿＿＿＿拳で













上園龍臣にケジメをつけて
































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哀しくない訳がない。







それでも


兄貴の墓参りに来られる位には

気持ちの整理が出来たと思う。




















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墓石の前に添えられた花束。














俺等よりも早く来たのは

きっと あの子しかいなくて。

















愛華ちゃんは

亡くなったお父さんの背中を追って


本格的に弁護士を目指し始めた。



















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兄貴と住んでいた家を出て行った彼女も




色んな深い傷を背負いながらも









ちゃんと 前に進んでる。









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一度負った傷は


きっと元のように
何もなかったかのように

完治させることは



不可能だ。
















それでも


何か
頑張れること
守りたいもの
目指す場所



そういうもんがあれば


傷を癒せるんじゃないかって。







元通りにはならなくても
また
新しく歩き出せるんじゃないかって













俺は、そう思う。













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例のUSBは
一番信頼できる＿＿アイツに預けた。






















九龍に大切なものを奪われた同士




あとはアイツが公表するのを待つだけだ。









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「…広斗」









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ふとした時
いつも黙って広斗が見つめている

もう1つのUSB







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その瞳は
いつも 悲しく淀んで揺れていて









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なぁ









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今の俺達の傷を癒せるのは
お前だけだし

お前の傷を癒せるのも
俺達だけだろ＿＿＿＿＿。









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戻って来いよ、A＿＿＿＿＿＿＿。


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