Umbrella for THE RED RAIN - 参幕 -

丗伍滴 - Recollection - ページ18

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Side : Masaki


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「…ったく!!

人に物を頼む態度じゃねぇよな相変わらず」














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"雅貴、風呂沸かしといて"













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23時をを回った頃広斗から届いた

1件のメール。










俺達の生活は大分体内時計が狂ってるから
まだこの時間でも起きてるけど


送られてきたのはたったその一言だけで
いつ帰って来るのか
そもそも広斗が何処に居るのか

何にも分かりやしない。















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「……ま、やってあげるけどね！」














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あー、俺って何て健気なお兄ちゃん！




なんて思いながら廊下へ出ると
外から聞こえる大きな

雨の音。




















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ふと自室に入って窓を開け外の様子を伺えば






真っ黒な空から
大粒の雨がひたすら降り注いでいた。















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「………」















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雨を見ると
嫌でも思い出されるあの日の記憶。















こういう日に限って兄貴も広斗も居ねぇし
















「あ゛ーーーーやめやめ！」














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脳裏に蘇るリアルな映像を必死に振り払って

風呂場に移動してシャワーの栓を捻る。
















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「…………」



















シャワーヘッドから流れる細い水の線達。


















床へ落ちる水温が風呂場の中で反響して

また あの映像が呼び起こされる。
















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ダメだ。

今日は妙な胸騒ぎがする。















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「兄貴も広斗も、早く帰って来いよ＿＿＿」



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